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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果75件

カテゴリー「良作」のレビュー

ヘヴィメタルの事をググっていると「UFO」というワードが登場する。更に調べて見るとUFOに在籍したマイケル・シェンカーが日本の有名なギタリストに影響を与えており、またUFO脱退後に自身を中心とするグループを作りそのグループ名が「マイケル・シェンカー・グループ(M.S.G)」というので、 「グループ名そのまんまじゃないか?」とツッコミたくなると同時に「マイケル・シェンカー」という自身の名前を前面に押し出してくる「マイケル・シェンカーの自信の凄さ」に負けてしまい彼らの1stを聴いてみた。

グループ名が「マイケル・シェンカー・グループ(M.S.G)」であるギターヒーローであるマイケル・シェンカー(g)がギターを弾きまくるアルバムなのかな??と思っていた筆者の浅はかな想像とは違い、むしろ真逆で「ハードロックの感性」を柔軟に捉えて良質なアルバムを作るという趣旨のグループであった。月並みな表現で恐縮だがとにかくギターの「音が良い」コクと艶がしっかりあってギターソロが楽しみになってしまう類のものだ。

    「要点」

  • 「ハードロックの感性」を柔軟に曲に反映
  • コクと艶があるギターサウンド

「曲解説」

2 Cry for the Nations

「夏の星空」を思わせるキーボードのフレーズではじまり不思議なファンクノリもある曲。メロディックなボーカルラインも良質で思わず聴き込んでしまう。
4 Bijou Pleasurette

メランコリックで流麗なギターフレーズと「少年時代の夏休みの思い出」のような叙情的なギターフレーズが絡む短いインスト。歪んだギターは入っていないがメロディーラインから「ヘヴィメタル」を感じることができる。
6 Into the Arena

マイケル・シェンカー(g)独自のギタートーンが唸りを上げまくる1曲。弾きまくりだが「音が良い」。間奏では「時空が歪んでワープする」かのようなシンセが登場してエキセントリックな空気感になるのだが、マイケル・シェンカー(g)の「泣きメロ系」ギターソロがしっかり引き締めエンディングを迎える。
8 Tales of Mystery

叙情的なギターフレーズとアコギのストロークが絡み「砂漠で寝転がって見る星空」のようなイメージが浮かぶ曲。ここで聴けるギターソロはシンプルで曲が必要としている分しか弾かないという感じ。

ヘヴィメタルの事をググっていると「UFO」というワードが登場する。更に調べて見るとUFOに在籍したマイケル・シェンカーが日本の有名なギタリストに影響を与えており、またUFO脱退後に自身を中心とするグループを作りそのグループ名が「マイケル・シェンカー・グループ(M.S.G)」というので、 「グループ名そのまんまじゃないか?」とツッコミたくなると同時に「マイケル・シェンカー」という自身の名前を前面に押

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XJAPAN YOSHIKIが多大な影響を受けたブリティッシュHMバンド「アイアン・メイデン(IRON MAIDEN)」のデビュー作。アルバムタイトルからして強烈!覚悟して聴いてみた。

アルバムを聴き終えるとヘヴィメタル的な激しさは勿論感じたのだが、それ以上にUKバンドらしいメロディックなボーカルラインや叙情的で「これから戦に向かうような気分になる」ハモるツインギターやメランコリックなクリーン・アルペジオが印象的であった。

amazonレビューやwikiを見ると「パンク」の影響を指摘されているが筆者にはパンクというより初期ビートルズの影響をボーカルラインのメロディーから感じる。ギターサウンドは「VOX」(アンプ)的で非常にウォームな質感。もっとディストーションの効いた「ザクっとした音」を想像していたので、良い意味で期待を裏切られたのだが、このウォームなギターサウンドがなんとも言えない魅力になっている1stアルバムは初期衝動をぶつけるバンドが多い中、彼らは余裕たっぷりに自分たちのやりたい事をやっている。強烈なバンド名(鋼鉄の処女)にも全く名前負けしていない1stアルバムでクオリティ激高。

    「要点」

  • 意外とメロディックなボーカルライン
  • 戦に向かうような気分になるハモるツインギター

「曲解説」

2 Remember Tomorrow

クリーンなアルペジオが演出する「梅雨時の濁った空」をハードなリフが切り裂きそこから熱量を高め畳み掛けるグランジ的な展開を見せる曲だが、メランコリックな質感がある。このあたりがUKバンドらしい。
4 Running Free

ミニマムな単音リフが高速回転する「ある意味ミニマムテクノ」的な曲。途中でベースもギターのミニマムなリフをなぞってユニゾンを始める。最後はギターが暴れまくり弾きまくり状態になるのだが「しっかりとメロディー」がある。
5 Transylvania

スラッシュメタル的なザクザクリフで疾走する曲。ツインギターのハモリフレーズがとにかく秀逸でギターソロのバックでべースもソロを弾いている。弦楽器隊が暴れまくりのインスト曲。
6 Strange World

物悲しいクリーンアルペジオをバックにしっとり歌い上げる曲で少しアーバンなソウルのような雰囲気もある。
7 Charlotte The Harlot

タイトルからして強烈な1曲。この曲も中間にアルペジオを用いたメランコリックなパートがある。ここまでアルペジオを取り入れるメタルバンドあるのか?!

XJAPAN YOSHIKIが多大な影響を受けたブリティッシュHMバンド「アイアン・メイデン(IRON MAIDEN)」のデビュー作。アルバムタイトルからして強烈!覚悟して聴いてみた。 アルバムを聴き終えるとヘヴィメタル的な激しさは勿論感じたのだが、それ以上にUKバンドらしいメロディックなボーカルラインや叙情的で「これから戦に向かうような気分になる」ハモるツインギターやメランコリックなクリーン・ア

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91年に発表されたメタリカ史上最大の問題作。91年は音楽史の中でも後続のアーティストに影響を与えた作品が多数リリースされたターニングポイントと呼べる1年でアメリカ国内では商業主義なHR/HMに対するカウンターとしてグランジ・オルタナ勢が勢いを増し確実にトレンドが一変した。

本作「Metallica(Black album)」はグランジ的な「陰鬱さ」「生々しさ」を取り入れつつもこれまでのメタリカ(Metallica) が得意としていた緩急のつけ方の巧妙さは失われてはいないという「非常にバランスの良い」サウンドになっている。

初期衝動を叩きつけた1st キル・エム・オール – Kill ‘em All (1983)、プログレッシヴな展開を印象的な2nd ライド・ザ・ライトニング – Ride the Lightning (1984)、前作をさらに洗練させた3rd メタル・マスター – Master of Puppets (1986)、メロディックな要素を取り入れた メタル・ジャスティス – …And Justice for All (1988)。1st~4thアルバムの中でも彼らは常に進化してきたのだが、ここまでドラスティックな変化が起きている作品は今作が初となる。彼らの専売特許とも言える「ダッ、ダダッ、ダダダッ」と硬質な高速リフで畳み掛けるスラッシュメタルもプログレッシグな転調も前作で見られたような中世的な叙情性も今作にはない。またテクニカルなギターソロも最低限に押さられている。本作はバリエーション豊かなアルバムではなくむしろアルバムを通して統一された空気感が常に流れ続ける。ヘヴィーで少しオリエンタルな雰囲気は「砂漠に現れた巨大な渦」の様。

本作ではほとんど全ての曲がスローで「呪縛」のようなギターリフが主体となっている。「4 The Unforgiven」「8 Nothing Else Matters」などのように今までのメタリカの作品にない「バラード調」の曲やベースがメランコリーなフレーズを淡々と刻む11 My Friend of Miseryなどは新機軸と言える。彼らの今作での挑戦は時代のトレンドとも合致してバンド史上最高のセールスを記録する事となりまた90年代におけるのヘヴィネスの1つの基準ともなった。

    「要点」

  • 問題作でありながらメタリカ(Metallica)史上最も売れたアルバム
  • グランジ・オルタナと共振したスローでヘヴィなギターリフ

91年に発表されたメタリカ史上最大の問題作。91年は音楽史の中でも後続のアーティストに影響を与えた作品が多数リリースされたターニングポイントと呼べる1年でアメリカ国内では商業主義なHR/HMに対するカウンターとしてグランジ・オルタナ勢が勢いを増し確実にトレンドが一変した。 本作「Metallica(Black album)」はグランジ的な「陰鬱さ」「生々しさ」を取り入れつつもこれまでのメタリカ(M

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メタリカ通算4枚目のアルバム。ジャケットデザインのイメージ通り、初期のザクザクした音色ではなくコクがあり重層でクラシカルな音色が中世ヨーロッパの古城や名作RPGゲームの戦闘シーンを連想できる。

初期の荒々しい彼等のサウンドには気薄であったメロディックさがある。前作「メタル・マスター」(Master of Puppets)で「スラッシュメタル」の文脈でやりたい事は全てやったのではないか?!という印象を持ったのだが今作「…And Justice For All」で「スラッシュメタルマスター」の域に達し、スラッシュメタルの文脈においてはもう進化も深化もしないというところまで行き着いたのだと思う。そんな彼らは91年にアンダーグラウンドシーンから出てきた「スローなヘヴィネス」と共振する問題作をリリースして賛否両論を巻き起こすことになる。

    「要点」

  • スラッシュメタルの文脈でやりたい事は全てやった感を感じる
  • 名作RPGを連想する重層でクラシカルな音色

「曲解説」

4 One

彼らの楽曲の中でもおそらく指折りに名曲だと思われる。前作「Master of Puppets」収録「Battery」同様に叙情的で静かなパートからはじまる。Batteryは「静かなイントロ」→「激しいメタルサウンド」に変貌するというインパクト大の楽曲であったがOneは叙情的で美しいアコースティックアルペジオが曲の折り返し地点まで続き(ソロまで飛び出す)「この曲はアコースティックな曲なんだな」と本気で思いかけた時、その空気感を切り裂くようにディストーションギターが登場し徐々に熱量を上げていく。そしてラスト2分半は初期よりヘヴィになった音でガチガチのスラッシュメタルに変貌する。静かなイントロから激しいメタルサウンドに変貌する曲や90年代に一大トレンドとなった「動」(ラウド)→「静」(クワイエット)→「動」(ラウド)的な展開の曲なども多数聴いた事はあるのだが、個人的にはここまで振り幅の激しい曲を聴いた事がない。冒頭の「幼少時代の美しい原風景のような世界観」が曲が終わる頃には「阿修羅によって破壊された都」になっている。
8 To Live is to Die

非常にインパクトのある曲で「4 One」同様に美しくアコースティクなアルペジオから始まるが「ドッドッドッドッ」という歪みがあらわれるのを合図にスローでディープなメタルサウンドに変貌するのだが曲の中間部では「幼少期の思い出」のようなオルゴールが鳴り響くという構造。

この曲を聴いていると90年代RPGゲームによくあった「のどかで何もないが平和な村がある日巨大なドラゴンにより壊滅させられた。そんな中で一人だけ生き残った少年が後に勇者となる」このような話が頭の中に浮かんでくる。90年代RPGゲームの戦闘シーンは今にして思えば、スラッシュメタルやメロディックスピードメタルな音が完全にメインであり、ストーリーの展開も「破壊」「哀愁」などが複雑に絡んでいた。当時のRPGゲーム関係者には熱心なメタルファンが多いのでは?!と思われる。
9 Dyers Eve

高速ユニゾンが印象的な「待ってました感」のあるスラッシュメタルチューン。1stアルバムのスラッシュメタルが単車での暴走ならば本曲はサラブレッド100頭の突進のような破壊力を感じる。



メタリカ通算4枚目のアルバム。ジャケットデザインのイメージ通り、初期のザクザクした音色ではなくコクがあり重層でクラシカルな音色が中世ヨーロッパの古城や名作RPGゲームの戦闘シーンを連想できる。 初期の荒々しい彼等のサウンドには気薄であったメロディックさがある。前作「メタル・マスター」(Master of Puppets)で「スラッシュメタル」の文脈でやりたい事は全てやったのではないか?!という印象

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レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバム「Pablo Honey」。現在の彼らからは想像がつかない位、全編にわたって歪んだギターサウンドが支配するアルバム。

「ファーストアルバム最強説」ってよくある話だけどレディオヘッド(Radiohead)に関してはこの法則は全く当てはまらず、メンバー自身も「あのアルバムはなかった事にしてくれ」と言ってる位、のちに「神アーティスト」となる彼らのデビューアルバムとしては本作は正直物足りない内容。

ただあくまで「レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバムとしては物足りない」という話なので、他のアーティストがリリースした作品であれば普通に「良作」といえる。UKで「グランジ的な歪み」ギターを前面に出してデビューしたレディオヘッド。今となっては生きる伝説と化していますが、デビュー当時は相当苦労したと思われます。それ位当時(90年代前半〜中盤)はUKでグランジ的な音を出しているバンドっていなかった。2年後の95年、彼らは次作「ザ・ベンズ」でとんでもない飛躍を果たすことになる。

    「要点」

  • グランジテイストな歪んだギターサウンドが空間を支配する
  • 「ファーストアルバム最強説」を真っ向から否定する「良作」

「曲解説」

1 you

緊張感あるクリーンなアルペジオとサイレンのようなノイズギターが重なったイントロが特徴的で本作の中で最も「静」→「動」のダイナミズムを感じる曲。レディオヘッド(Radiohead)はハードロックやメタルからの影響を一切感じないアーティストで、歪みギターを弾きまくっている曲でも重層なクラシックを聴いているような気分になる。
6 Anyone Can Play Guiter

「1 you」同様に「静」→「動」のコントラストを活かしたグランジソング。「静なパート」は沈んだ雰囲気のマイナーコードを 中心に展開されるところがUKバンドって感じで「動なパート」ではジョニーグリーンウッド(g)がここぞとばかりには畳み掛けるぶっ壊れたオクターブ奏法をプレイする。ジョニーグリーンウッド(g)によるぶっ壊れた歪みギターは3rdアルバム「Ok Computer」収録の「パラノイドアンドロイド」のギターソロで完成系を迎える。
9 Prove Yourself

UKバンドらしいコード進行とボーカルラインのメロディーが「やっぱりレディオヘッドってUKバンドなんだ」と妙な安心感を覚える1曲。ギターソロとラスト20秒のギターフレーズは冒頭で覚えた安心感を良い意味で吹き飛ばすグランジーで壊れた質感。

レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバム「Pablo Honey」。現在の彼らからは想像がつかない位、全編にわたって歪んだギターサウンドが支配するアルバム。 「ファーストアルバム最強説」ってよくある話だけどレディオヘッド(Radiohead)に関してはこの法則は全く当てはまらず、メンバー自身も「あのアルバムはなかった事にしてくれ」と言ってる位、のちに「神アーティスト」となる彼らのデビ

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