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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果8件

タグ「アシッドハウス」のレビュー

日本の人気テクノアーティスト「電気グルーヴ」やエイフェックス・ツイン(Aphex Twin)などのエレクトロニカ勢に影響を与えた808ステイト(808 State)の2ndアルバム。

内容としてはアシッドハウスからの影響を洗練されたエレクトロなセンスで再構築したような作品であり、カラフル音色の数々はBPM以上のスピード感を曲に与え多くの曲でレイヴ的な開放感を感じることができる。時折登場するセンス抜群のサンプリングボイスが本作をぎりぎりの所で「ポップ」として成立させる重要な要素であり「1 Magical Dream」などはまるで2010年代のドリームポップのような曲だ。

    「要点」

  • 後続のアーティストに多大な影響
  • アシッドハウスを洗練されたエレクトロなセンスで再構築

「曲解説」

1 Magical Dream

儚く細い女性ボーカルをフィーチャーした「深い霧」のような雰囲気を感じるエレクトロソング。アシッドハウス的な潤いのあるディープな低音と氷細工のような質感のシンセサウンドの対比が印象的でアシッドハウスを抜群のポップセンスでアレンジしたようなイメージだ。
2 Ancodia

ワープを連想する電子音から始まるファンキーな曲
(1:00〜)無機質ではあるが不思議な暖かさを持つロボット風コーラスが登場 (1:16〜)ソウルフルな女性ボーカルと「動物の鳴き声にエフェクトをかけた」ようなサウンドがアシッドハウス的で「1 Magical Dream」同様にボーカルの活かし方が抜群にうまい!中盤以降はビートが強調されよりダンサブルな展開になり「ストリート的なエッジ」と「ジャングル」を連想するような質感の音が断片的に鳴り響く(4:25〜)「スコールの後の眩しすぎる光」のようなシンセサウンドがサイケデリック。最後は「タイムマシンに乗った」ような時空を超える電子音で幕を閉じる。
3 Cobra Bora

「空を飛ぶ車でドライブ」しているような浮遊感とスピードを感じる曲。歪んでエッジの立っている重低音の上を様々な音の断片が現れては消える(2:40〜)ラビリンスを連想するミステリアスなシンセサウンドが曲に色彩を与える(3:10〜)濃厚なドットのようなビートが連打され、それを境にダンサブルなビートと陽炎のように揺らめくサイケサウンドに切り替わる(5:18〜)臨時ニュースのような「パッパ〜♪」という少し能天気なサックス(多分) の音が登場し、その後はこれまた「タイムマインに乗って時を超える」ような極彩色のシンセサウンドが降り注ぐ。
4 Pacific 202

「フライト中の窓から真っ赤な夕日を眺める」ようなイメージの渋い曲で哀愁を感じる「白い煙」のようなサックスの音色が曲をリード。ベース音とリズムは「手品」のように手を変え品を変えた様々な音色を聴くことができる。終盤はまるで「虹の中をフライトしている」ようなカラフルさを感じる展開となり最後は鳥のさえずりが鳴り響く。
5 Donky Doctor

「スライム」のように潤ったビートの上をスピード感のある鋭角的なサウンドが舞うダンサブルな曲。「ピラミッド」を連想するシンセサウンドが随所で挿入され、終盤は金属的で直線的なビートとループされる呪文ボイスが現れる。
6 808080808 – 808080808

「プログラミングのエラー文」のようなタイトルとは裏腹に「野外」を連想する「レイヴ的な開放感」をもち、「カラフルな音のシャワーが容赦なく上空から降り注ぐ」エッジの効いたエレクトロ。時折挿入される「曖昧な記憶」のような細切れボイスがレイヴ感をより強調する。
8 The Fat Shadow

「鏡の世界に迷い込んだ」ような空気感をもつ1分弱の曲。アシッドハウス的な命令のような男性ボイスが不穏な空気感を助長する。

日本の人気テクノアーティスト「電気グルーヴ」やエイフェックス・ツイン(Aphex Twin)などのエレクトロニカ勢に影響を与えた808ステイト(808 State)の2ndアルバム。 内容としてはアシッドハウスからの影響を洗練されたエレクトロなセンスで再構築したような作品であり、カラフル音色の数々はBPM以上のスピード感を曲に与え多くの曲でレイヴ的な開放感を感じることができる。時折登場するセンス抜

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アシッドハウスのスタート地点とも言われる非常に興味深い作品で動物の鳴き声にエフェクトをかけたようなシンセサウンドの数々はまるでジャングルにいるかのような錯覚を味わえる。

またスライムやジェルを連想するカラフルで弾力のある低音やディープで「鼓動」のようにシンプルな四つ打ちのリズムは無条件にリスナーの体を揺らす。このポップネスを拒絶するかのようなクールでカラフルなサウンドは海を越えてロックのフィールドにも多大な影響を与えた。今作がなければ後の名作「Screamadelica/プライマル・スクリーム(Primal Scream)1991年」は生まれなかったであろう。

    「要点」

  • ジャングルにいるような錯覚を味わえる
  • アシッドハウス のスタート地点
  • 「鼓動」のような四つ打ちのリズム

「曲解説」

1 Acid Tracks

「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」と輪郭のしっかりしたシャープな四つ打ちの上を「スライム」のように弾力があるモノクロームな低音が踊り、多種多様な動物の鳴き声にエフェクトを掛けたようなシンセサウンドが四方八方から登場するサウンドはまるで「ジャングルにいる」かのような錯覚を味わうことが出来る。「Screamadelica/プライマル・スクリーム(Primal Scream)1991年」でも聴くことが出来る「メタリックな管楽器を叩いたようなリズム」やホイッスルのようなサウンドも登場(7:00〜)一時リズムレス状態になりズミカルなシンセサウンドがより躍動するが、すぐにデフォルトの四つ打ちに戻る。終盤はサウンドがより鋭角的になり音が脳をグサリグサリと刺激する。
2 Phuture Jacks

グループ名である「Phuture」が呪文のように繰り返されるダンサブルな曲。「モザイク」のような低音と「カラフルなジェル」のようなシンセサウンド、リズムアプローチは「メタリックなブレイクビーツ」のような質感である(3:37〜)「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」というシンプルな四つ打ちのみの展開になるが、その後はドラムマシンのタイトなリズムなども加わり直線的なエッジを持ち始める。終盤は「Phuture」と共に「シャッ、シャッ、シャッ、シャッ」という呪文ボイスが連呼され、最後は酸性雨のようなアシッドなシンセサウンドが降り注ぐ。
3 Your Only Friend

全編を通して不穏なサンプリングボイスが儚く踊り、まるで「嫌な夢」を見た後のような気分になる曲。空気感を切り刻みようなリズムプローチが時折登場して、最後は金縛りのように不穏な声が強調されかなり怖い。

アシッドハウスのスタート地点とも言われる非常に興味深い作品で動物の鳴き声にエフェクトをかけたようなシンセサウンドの数々はまるでジャングルにいるかのような錯覚を味わえる。 またスライムやジェルを連想するカラフルで弾力のある低音やディープで「鼓動」のようにシンプルな四つ打ちのリズムは無条件にリスナーの体を揺らす。このポップネスを拒絶するかのようなクールでカラフルなサウンドは海を越えてロックのフィールド

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影響を受けた音楽を大胆に反映させアルバムごとに異なる作風にチャレンジするカメレオンアーティスト/プライマル・スクリーム(Primal Scream)。彼らの初期の代表作であり「ギターロック」と「ハウスミュージック」を見事に融合させたUKロック史の中でもターニングポイントとなる作品。

ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)やニュー・オーダー (New Order)など、ギターロックと「ハウス」や「ヒップホップ」など融合をさせていたアーティストは本作以前にも存在したが、本作でプライマル・スクリーム(Primal Scream)はより「ドラッギーでサイケデリック」なサウンドをシーンに叩きつけた。プライマル・スクリーム(Primal Scream)以降、ここまで「ドラッギーなサイケデリック」を表現・提示した「ギターロックバンド」を筆者は知らないし彼ら自身本作を超える「化学反応」を未だに生み出せずにいる。余裕で「神作」。

    「要点」

  • アシッドハウスに傾倒した代表作
  • ドラッギーでサイケデリックなサウンド
  • 90年代を代表する神作

「曲解説」

2 Slip Inside This House

酩酊感のある金縛りのようなサウンドがまさに呪縛(Screamadelica)。気怠るすぎる(最高)ボビー・ギレスピー(vo)のボーカルラインが完璧にサウンドにマッチしたしている。サンプリングされている男の笑い声はメンバーのものだろうか。
3 Don’t Fight It, Feel It

ファンキーな女性ボーカルを大胆にフィーチャーした曲。ここでもやはりサンプリングされた男の笑い声が聴ける。「時空をワープ」するかのような狂った音や極彩色でミニマムな電子音のループが重なり続ける「酩酊のような空間」はリスナーをトランス状態にして「ここではないどこか」にいるような錯覚を味あわせてくれる。曲のタイトル通りまさに感じるしかない曲。
4 Higher Than the Sun

「酩酊した状態で真夏の日の出を見る」ような恍惚感を感じるサイケな曲。オリエンタルな雰囲気の吹奏楽器が曲をより混沌としたものにしている。
7 Loaded

分厚いベースラインとホーンセクションが中心と進行されサンプリングされた様々な男女の話声が祝祭的な雰囲気を醸し出す。3:30頃に突如「ザガッ」というリバーブのしっかりかかった歪みギターが飛び出し、サンプリングされた多種多様な音が登場しカオスな雰囲気となる。今作を象徴するようなクロスオーバーな1曲。
9 I’m Comin’ Down

「ド〜ン」というドラの音で幕を開け「アラブの大蛇使い」を思わせる「鼓膜に絡みつく」ような吹奏楽器がリスナーをディープな夢の世界に引きづり込む。ガラスの砕けたような電子音が二日酔いのように脳に突き刺さりトリップ感を味わえる。

影響を受けた音楽を大胆に反映させアルバムごとに異なる作風にチャレンジするカメレオンアーティスト/プライマル・スクリーム(Primal Scream)。彼らの初期の代表作であり「ギターロック」と「ハウスミュージック」を見事に融合させたUKロック史の中でもターニングポイントとなる作品。 ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)やニュー・オーダー (New Order)など、ギターロック

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