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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果45件

タグ「ギターロック」のレビュー

1stアルバムで90年代UKロックの一つの基準を提示したオアシスがさらに「勢い」と「ビッグマウスっぷり」を高めた彼らの最高傑作。「音楽ファンじゃない人にアルバム5枚を紹介しなければならないとすれば間違いなく選ぶ1枚」であり、それ位、頭に残る素晴らしいメロディーを持つボーカルラインが満載の傑作アルバムとなっている。

オアシスの凄さとはUKロックをポジティヴな意味で「誰にでも分かる」シンプルな形に変換したところにあり、彼らの曲からはビートルズはもちろん、スミス、ストーンローゼズ、ピストルズ、Tレックスなどからの影響が感じられるが、「ごちゃついたミクスチャー感」が一切なく、「最初からこれがやりたかったのだ」と言わんばかりの迷いのなさがある。

今作で彼らは名実と共にUKのトップバンドとなったわけだが、今後はトップに立ったバンドならではの葛藤とプレッシャーに苦しむことになる。

    「要点」

  • オアシスの最高傑作
  • 頭にインプットされる素晴らしいメロディー

「曲解説」

3 Wonderwall

オアシス史上top3に間違いなく入る名曲。シンプルなアコギの循環コードとストリングスを中心に展開される曲。「but i don’t know how(どうしていいかわからない)感情を素晴らしいメロディーに乗せて歌う。歌詞はもそう何度も言えない内容となっている。
4 Don’t Look Back in Anger

「丘から見える夕暮れの街」のように万人の感性に訴えかける曲。本曲は兄ノエル(g)がボーカルをとった初めての曲(wiki)であるが、リアム(vo) とは違う魅力があるボーカルを聴かせてくれる。本作のPVは「宮殿を思わせる豪邸」で撮影されており曲と非常にマッチししている。
9 Cast No Shadow

ブルーステイストの枯れたアコースティックギターを中心に展開される。サビのボーカルラインはリアル・ギャラガー(vo)とノエル・ギャラガー(g)によるハモりが心地よい。
10 She’s Electric

インパクトのあるタイトルなので歌詞の和訳を調べてみたところ、刺激的な彼女に対して羨望の思いを持ちつつ近づきたいと思う男の心情を歌っている。歌い方がファルセットを使ったメロウな歌い方なのでおそらくラブソングだろう。
11 Morning Glory

オアシス流サイケなハードロック。この路線は次作アルバム「Be Here Now」に収録されている「My Big Mouthという曲にも引き継がれている。この曲で見られる「重厚さ」が今後オアシスにとって重要なファクターとなる。

1stアルバムで90年代UKロックの一つの基準を提示したオアシスがさらに「勢い」と「ビッグマウスっぷり」を高めた彼らの最高傑作。「音楽ファンじゃない人にアルバム5枚を紹介しなければならないとすれば間違いなく選ぶ1枚」であり、それ位、頭に残る素晴らしいメロディーを持つボーカルラインが満載の傑作アルバムとなっている。 オアシスの凄さとはUKロックをポジティヴな意味で「誰にでも分かる」シンプルな形に変換

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90年代を代表する「お騒がせ兄弟」ギャラガー兄弟率いるオアシス(Oasis)。本作は彼らのデビュー作であり大ヒットを記録した作品である。

90年代~00年代前半育ちの多くのロックキッズにとって「UKロック」の入り口となったオアシス(Oasis)。彼らは1st〜2ndアルバムで最高の輝きを放ち当時UKで社会現象を巻き起こした。

かつてブリットポップを取り上げた映画に出演したノエル・ギャラガー(g , vo)は「2ndを最高傑作と言う人が多いが1stアルバムこそオアシスのベスト」と言っていた。筆者は1stも好きだが2nd最高傑作派です。すみませんノエルさん。

    「要点」

  • UKロックのパブリックイメージを作り出したデビュー作
  • グランジ旋風に対するUKからの強烈なカウンター

「曲解説」

1 Rock ‘n’ Roll Star

「これぞUKロック、いやブリティッシュロック」というイントロで幕をあけ、「流麗なフレーズ」でも「耽美なマイナーコード」でも「ヘヴィなリフ」でもない、オープンコード主体のバッキングを中心に展開される。UKバンドにありがちな「アーティスティックな内省」を蹴散らすかのように「俺はスターになる」とE・YAZAWAばりに宣言するインパクト大の曲。
3 Live Forever

90年代UKロックのひとつの指標となり、UKロック=「曇り空のようなギター音色」というイメージが完全に刷り込まれた1曲。ボーカルラインのメロディーがただただ素晴らしく確実に一生残り続ける曲。
8 Supersonic

彼らが尊敬するストーン・ローゼズのような透き通るような透明感のある曲。リアム・ギャラガー(vo)特有のまとわりつくボーカルラインがまさにオアシス(Oasis)。
9 Bring It on Down

イントロはハウリングが響き、他の曲とは異なるエフェクターを使ったと思われる「歪み系」の曲。中間部ではボーカルにもエフェクトをかけ歪ませている。グランジ・オルタナ的なアプローチを意識したものなのだろうか?!気になるところ。
12 Slide Away

ポール・マッカートニー大絶賛(wiki)も納得のメロディックなボーカルラインを持つ曲。

90年代を代表する「お騒がせ兄弟」ギャラガー兄弟率いるオアシス(Oasis)。本作は彼らのデビュー作であり大ヒットを記録した作品である。 90年代~00年代前半育ちの多くのロックキッズにとって「UKロック」の入り口となったオアシス(Oasis)。彼らは1st〜2ndアルバムで最高の輝きを放ち当時UKで社会現象を巻き起こした。 かつてブリットポップを取り上げた映画に出演したノエル・ギャラガー(g ,

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00年代にシンプルでガレージやハードロック、パンクをルーツに持つギターロックが躍進するキッカケを作った1枚。

当時のシーンはUSヘヴィロック勢が隆盛を極め「過剰にメランコリック」なUKロックが大量発生していた。また前衛的なアーティストは冷たい質感を持ったエレクトロニカを導入する傾向が顕著になり、HIP HOPやR&Bが音楽チャートを席巻したりと何かと過剰な状況であった。

そんなタイミングでリリースされたのが本作「Is This It(イズ・ディス・イット)」当時、ガッツリと「冷凍系エレクトロニカ」に傾倒していた筆者はザ・ストロークス(The Strokes)をはじめとするロックンロール・リバイバル勢に対してそこまでの熱量を持てなかった。当時の筆者には彼ら(リバイバル勢)は懐古主義に写ったからだ。

「ターニングポイント」と言われる今作を「現在の感覚」で冷静に聴いてみるとどう感じるのだろうか?!と思い聴いてみたところ、何故今作が「ターニングポイント」となり得るのかがよく分かった。「90年代的な過剰性」がなく、90年代の「新しかった部分」のみを吸収して60年代ギターロックをアップデートしているという印象を持った。90年代的なものに対するある種のアンチだが90年代を通過しないとありえないサウンドを出している存在それがザ・ストロークス(The Strokes)でありアルバム通して11曲36分というミニマムな構成も魅力。

    「要点」

  • 「モダンな建築物」のようなシンプルなサウンド
  • 90年代を通過しないと出てこないミニマリズム

「曲解説」

2 The Modern Age , 3 Soma , 4 Barely Legal 

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド直系のニューヨークバンドらしく極限までシンプルに削ぎおとされたサウンドはまさに「モダン」で「淡々と揺れるメトロノーム」のようなミニマリズムを感じることができる。

このモダンで冷静な質感は90年代のポストロックや風景画のようなエレクトロニカに通じるものがあり、彼らは「懐古主義」どころか様々なジャンルの質感を音に反映させていると感じる。

またジュリアン・カサブランカス(vo)のボーカルは太くて存在感があり、アナログな音で形成されたミニマムで鋭角的なモダンなサウンドと一見ミスマッチに思えるが、うまく調和しており「冷静なギターロック」を「しれっと終わらせず」熱量を与えている。
5 Someday

クリーンなフレーズとクランチなカッティングでシンプルにまとめられ「売れた90年代バンド」ではあまり聴くことができないタイプのサウンドではあるのだが、90年代を通過しないとこの質感は出ないだろうというタイプの曲。
8 Hard to Explain

ギターフレーズが「たったの5音」で構成される(wiki)というミニマムな本作を象徴する曲で、一度聴くと必ず覚えることができ「下校時の夕日」を思わせるエモいイントロが秀逸。淡々と繰り返される8ビートと最小限の「ダカ、ダカ、ダカ、ダカ」というギターフレーズで展開され、サビではジェットコースターに乗っている気分を味わえるボーカルラインが登場する。

あくまでイメージだが「アミューズメントパーク」ではなく「遊園地」のジェットコースターという感じでエモい。

00年代にシンプルでガレージやハードロック、パンクをルーツに持つギターロックが躍進するキッカケを作った1枚。 当時のシーンはUSヘヴィロック勢が隆盛を極め「過剰にメランコリック」なUKロックが大量発生していた。また前衛的なアーティストは冷たい質感を持ったエレクトロニカを導入する傾向が顕著になり、HIP HOPやR&Bが音楽チャートを席巻したりと何かと過剰な状況であった。 そんなタイミングで

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91年に発売されたニルヴァーナ(Nirvana)のメジャーデビューアルバム「NEVER MIND」。91年は本作以外にもマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)がアルバム「LOVELESS」で歪んだギターを重ねたサウンドレイヤーと甘美なメロディーで「ここではないどこか」な音世界を作り上げ、プライマル・スクリーム(Primal Scream)がアシッドハウスに傾倒した「Screamadelica」※和訳で「呪縛」※をリリースするなどシーン全体で見ても大豊作であった。

このような名作揃いの91年リリースのアルバムの中でも後の音楽シーンそして世間のトレンドや価値観に最も影響を与えたのが今作であり、全ての曲に存在する強力にフックのあるボーカルラインのメロディーが「静」→「動」のコントラストのある展開でよりダイナミックに響き、カート・コバーン(vo)の選ばれた人間だけが持つ「生理的に気持ち良い声」により脳内にインプットされる。ダイナミックでメロディックなボーカルラインを更に引き立てるのがニルヴァーナ(Nirvana)の最大の魅力である「混沌」としたカオスなコード進行。

筆者もニルヴァーナ(Nirvana)の曲をギターでコピーした事があるがおそらく理論的な要素はほとんどなく「完全感覚」で作られていると思われる。ニルヴァーナ(Nirvana)を聴いた後に「健全な」ハードロックやメタルを聴いてみると、そのあまりに当たり前な「音の響き」にビックリする。またニルヴァーナ(Nirvana)の曲は例外を除いて「特定の感情を持つ事が難しい」と感じる。彼らの曲は「悲しくもなく」「愉快でもなく」「センチメンタルでもない」混沌としたヒリヒリした感覚のみをリスナーに与える。

短いフレーズがリフレインされる強力にフックの効いたボーカルラインがダーティーで混沌としたコード進行により更に引き立ち、またボーカルラインのメロディーの良さとカートコバーンの声が曲の混沌さをよりカオスにする。ニルヴァーナ(Nirvana)は93年に傑作アルバム「IN UTERO」をリリースする。「IN UTERO」はある意味ニルヴァーナ(Nirvana)マニア向けであり、先述した「混沌とした音」とカートコバーンの叫びというコア要素でのみ成立しているアルバムだが本作「NEVER MIND」はギターロックの流れを変えた1枚であると同時にニルヴァーナ入門編としても最適だ。

    「要点」

  • 「混沌」としたカオスなコード進行
  • ロックの流れを変えた1枚であると同時にニルヴァーナ入門編でもある

91年に発売されたニルヴァーナ(Nirvana)のメジャーデビューアルバム「NEVER MIND」。91年は本作以外にもマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)がアルバム「LOVELESS」で歪んだギターを重ねたサウンドレイヤーと甘美なメロディーで「ここではないどこか」な音世界を作り上げ、プライマル・スクリーム(Primal Scream)がアシッドハウスに傾倒し

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レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバム「Pablo Honey」。現在の彼らからは想像がつかない位、全編にわたって歪んだギターサウンドが支配するアルバム。

「ファーストアルバム最強説」ってよくある話だけどレディオヘッド(Radiohead)に関してはこの法則は全く当てはまらず、メンバー自身も「あのアルバムはなかった事にしてくれ」と言ってる位、のちに「神アーティスト」となる彼らのデビューアルバムとしては本作は正直物足りない内容。

ただあくまで「レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバムとしては物足りない」という話なので、他のアーティストがリリースした作品であれば普通に「良作」といえる。UKで「グランジ的な歪み」ギターを前面に出してデビューしたレディオヘッド。今となっては生きる伝説と化していますが、デビュー当時は相当苦労したと思われます。それ位当時(90年代前半〜中盤)はUKでグランジ的な音を出しているバンドっていなかった。2年後の95年、彼らは次作「ザ・ベンズ」でとんでもない飛躍を果たすことになる。

    「要点」

  • グランジテイストな歪んだギターサウンドが空間を支配する
  • 「ファーストアルバム最強説」を真っ向から否定する「良作」

「曲解説」

1 you

緊張感あるクリーンなアルペジオとサイレンのようなノイズギターが重なったイントロが特徴的で本作の中で最も「静」→「動」のダイナミズムを感じる曲。レディオヘッド(Radiohead)はハードロックやメタルからの影響を一切感じないアーティストで、歪みギターを弾きまくっている曲でも重層なクラシックを聴いているような気分になる。
6 Anyone Can Play Guiter

「1 you」同様に「静」→「動」のコントラストを活かしたグランジソング。「静なパート」は沈んだ雰囲気のマイナーコードを 中心に展開されるところがUKバンドって感じで「動なパート」ではジョニーグリーンウッド(g)がここぞとばかりには畳み掛けるぶっ壊れたオクターブ奏法をプレイする。ジョニーグリーンウッド(g)によるぶっ壊れた歪みギターは3rdアルバム「Ok Computer」収録の「パラノイドアンドロイド」のギターソロで完成系を迎える。
9 Prove Yourself

UKバンドらしいコード進行とボーカルラインのメロディーが「やっぱりレディオヘッドってUKバンドなんだ」と妙な安心感を覚える1曲。ギターソロとラスト20秒のギターフレーズは冒頭で覚えた安心感を良い意味で吹き飛ばすグランジーで壊れた質感。

レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバム「Pablo Honey」。現在の彼らからは想像がつかない位、全編にわたって歪んだギターサウンドが支配するアルバム。 「ファーストアルバム最強説」ってよくある話だけどレディオヘッド(Radiohead)に関してはこの法則は全く当てはまらず、メンバー自身も「あのアルバムはなかった事にしてくれ」と言ってる位、のちに「神アーティスト」となる彼らのデビ

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