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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
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タグ「ヘヴィ系」のレビュー

91年に発売されたニルヴァーナ(Nirvana)のメジャーデビューアルバム「NEVER MIND」。91年は本作以外にもマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)がアルバム「LOVELESS」で歪んだギターを重ねたサウンドレイヤーと甘美なメロディーで「ここではないどこか」な音世界を作り上げ、プライマル・スクリーム(Primal Scream)がアシッドハウスに傾倒した「Screamadelica」※和訳で「呪縛」※をリリースするなどシーン全体で見ても大豊作であった。

このような名作揃いの91年リリースのアルバムの中でも後の音楽シーンそして世間のトレンドや価値観に最も影響を与えたのが今作であり、全ての曲に存在する強力にフックのあるボーカルラインのメロディーが「静」→「動」のコントラストのある展開でよりダイナミックに響き、カート・コバーン(vo)の選ばれた人間だけが持つ「生理的に気持ち良い声」により脳内にインプットされる。ダイナミックでメロディックなボーカルラインを更に引き立てるのがニルヴァーナ(Nirvana)の最大の魅力である「混沌」としたカオスなコード進行。

筆者もニルヴァーナ(Nirvana)の曲をギターでコピーした事があるがおそらく理論的な要素はほとんどなく「完全感覚」で作られていると思われる。ニルヴァーナ(Nirvana)を聴いた後に「健全な」ハードロックやメタルを聴いてみると、そのあまりに当たり前な「音の響き」にビックリする。またニルヴァーナ(Nirvana)の曲は例外を除いて「特定の感情を持つ事が難しい」と感じる。彼らの曲は「悲しくもなく」「愉快でもなく」「センチメンタルでもない」混沌としたヒリヒリした感覚のみをリスナーに与える。

短いフレーズがリフレインされる強力にフックの効いたボーカルラインがダーティーで混沌としたコード進行により更に引き立ち、またボーカルラインのメロディーの良さとカートコバーンの声が曲の混沌さをよりカオスにする。ニルヴァーナ(Nirvana)は93年に傑作アルバム「IN UTERO」をリリースする。「IN UTERO」はある意味ニルヴァーナ(Nirvana)マニア向けであり、先述した「混沌とした音」とカートコバーンの叫びというコア要素でのみ成立しているアルバムだが本作「NEVER MIND」はギターロックの流れを変えた1枚であると同時にニルヴァーナ入門編としても最適だ。

    「要点」

  • 「混沌」としたカオスなコード進行
  • ロックの流れを変えた1枚であると同時にニルヴァーナ入門編でもある

91年に発売されたニルヴァーナ(Nirvana)のメジャーデビューアルバム「NEVER MIND」。91年は本作以外にもマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)がアルバム「LOVELESS」で歪んだギターを重ねたサウンドレイヤーと甘美なメロディーで「ここではないどこか」な音世界を作り上げ、プライマル・スクリーム(Primal Scream)がアシッドハウスに傾倒し

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