「曲解説」
1 EASTSIDE WESTSIDE
性急なビートに乗せてタイトルにもなっている「EASTSIDE WESTSIDE」というフレーズを「ワイルドにそしてBAD」にシャウトするオープニングソング。ボーカルラインは「どこからどこまでがサビなのか?!という判断が難しいもの」となっており曲を通して「全てがサビ」のようである。
2 MAKE IT LOUD
ゴージャスなサックスフレーズを盛り込んだミドルテンポの曲で歌詞の内容は「ブルースに抱かれる飲んだくれ女たち」についてである。
サビのボーカルは非常にメロディックであり濃厚なサックスサウンドと絡まっている。
3 I'M GETTIN' BLUE
「ノリの良いBADなロックンロールサウンド」と「BLUEな夜が続く理由に思考を巡らせる内省的な歌詞」の対比が面白い曲(2:22〜)戸城 憲夫(b)によるベースソロは「サビのボーカルラインをアレンジした」シンプルなラインだが「雨後の光」のような眩しさを感じるものとなっている。
4 BIRDS ON STRINGS
基本的には「誰もいない部屋」のような静けさを感じるアコースティックバラードなのだが、サビで瞬間的に「エモーショナルな熱量」を放つ曲となっている。歌詞の内容は「ゆきずりで始まった、刹那的な恋の終わり」についてであると思われる。
5 LAZY BEAT
「1.2.3.4」という威勢のよいカウントアップで幕をあけるパンクチューン。歌詞の内容は「R&R幻想を叩きつけた」シュールなものとなっており「おもちゃのピストル夜空に向けて」というラインは色んな意味で危険な匂いがする。
7 HOW
「独白」のようなバラード調から突如、ワイルドなR&Rに変貌する曲。本曲における森重樹一(vo)の「掠れたがなり歌唱」は清春(黒夢)に大きな影響を与えたであろうと思われる。サビのボーカルラインは相変わらず「非R&R」なメロディックなものとなっている。
9 I WANT YOUR LOVE
サビから始まる曲展開とサビ前の「ア〜、ア〜、ア〜」というビートルズ(The Beatles)風コーラスが印象的なパンクチューン。最後は音量が徐々に下がっていき唐突にサックスソロが飛び出す意外性のある展開となっている。
11 6月はRAINY BLUES
BADなR&Rバンドとは思えないナイーヴなタイトルが印象的なロックバラード。歌詞は「現在の生活とあなたにさよならを告げる」という内容となっている。終盤は「卒業式」のような晴れやかとセンチメンタルが同居したストリングスが2人の別れを静かに彩る。