検索画面を消す
検索画面を消す
live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

TKサウンド全盛期の96年にリリースされたグローブ(globe)のデビューアルバム。色んな音楽を聴いて知った現在の感覚で「グローブ(globe)聴いてみたらどんな感じ」なんだろ?!と軽いノリで聴いてみたのだが、クオリティーのあまりの高さに驚いてしまった。

90年代に日本を席巻したモンスターグループでかつ小室哲哉自身も参加しているグループのデビュー作なので”クオリティー”が高いのは当たり前なのだが、筆者が感じたクオリティーとは”サウンドの多彩さ”とか”歌詞の文学性”ではなくどちらかというと小室哲哉の作り出すサウンドが世界中のどのアーティストとも類似しない(少なくとも私が聴いてきたモノの中では)独自性の高さである。

多感な時期に間違いなく触れたであろう「YMO」、小室哲哉の音楽的方向性に多大な影響を与えたと思われる「ニューオーダー」からの影響はもちろん「ジャングル」「トリップホップ」「ドラムンベース」など90年代以降のリズムアプローチの大胆な導入も印象的だが、それ以上に小室哲哉特有の手数の多いキーボードのフレーズと心地よく飽きさせない独自の転調、攻める時は徹底的に攻めてくるスラッシュメタル的スタンスのリズムなど垣根を作らない音楽的な造詣の深さと影響を自己流に消化するスタンスで誰にも似ていない独自なサウンド=小室サウンドを生み出している。

    「要点」

  • 「手数の多いキーボード」と「心地よい独自の転調」
  • TKサウンド全盛期にリリースされた
  • 90年代以降のリズムアプローチを施しJ-POPの土台を作った傑作

TKサウンド全盛期の96年にリリースされたグローブ(globe)のデビューアルバム。色んな音楽を聴いて知った現在の感覚で「グローブ(globe)聴いてみたらどんな感じ」なんだろ?!と軽いノリで聴いてみたのだが、クオリティーのあまりの高さに驚いてしまった。 90年代に日本を席巻したモンスターグループでかつ小室哲哉自身も参加しているグループのデビュー作なので”クオリティー”が高いのは当たり前なのだが、

READ MORE

91年に発売されたニルヴァーナ(Nirvana)のメジャーデビューアルバム「NEVER MIND」。91年は本作以外にもマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)がアルバム「LOVELESS」で歪んだギターを重ねたサウンドレイヤーと甘美なメロディーで「ここではないどこか」な音世界を作り上げ、プライマル・スクリーム(Primal Scream)がアシッドハウスに傾倒した「Screamadelica」※和訳で「呪縛」※をリリースするなどシーン全体で見ても大豊作であった。

このような名作揃いの91年リリースのアルバムの中でも後の音楽シーンそして世間のトレンドや価値観に最も影響を与えたのが今作であり、全ての曲に存在する強力にフックのあるボーカルラインのメロディーが「静」→「動」のコントラストのある展開でよりダイナミックに響き、カート・コバーン(vo)の選ばれた人間だけが持つ「生理的に気持ち良い声」により脳内にインプットされる。ダイナミックでメロディックなボーカルラインを更に引き立てるのがニルヴァーナ(Nirvana)の最大の魅力である「混沌」としたカオスなコード進行。

筆者もニルヴァーナ(Nirvana)の曲をギターでコピーした事があるがおそらく理論的な要素はほとんどなく「完全感覚」で作られていると思われる。ニルヴァーナ(Nirvana)を聴いた後に「健全な」ハードロックやメタルを聴いてみると、そのあまりに当たり前な「音の響き」にビックリする。またニルヴァーナ(Nirvana)の曲は例外を除いて「特定の感情を持つ事が難しい」と感じる。彼らの曲は「悲しくもなく」「愉快でもなく」「センチメンタルでもない」混沌としたヒリヒリした感覚のみをリスナーに与える。

短いフレーズがリフレインされる強力にフックの効いたボーカルラインがダーティーで混沌としたコード進行により更に引き立ち、またボーカルラインのメロディーの良さとカートコバーンの声が曲の混沌さをよりカオスにする。ニルヴァーナ(Nirvana)は93年に傑作アルバム「IN UTERO」をリリースする。「IN UTERO」はある意味ニルヴァーナ(Nirvana)マニア向けであり、先述した「混沌とした音」とカートコバーンの叫びというコア要素でのみ成立しているアルバムだが本作「NEVER MIND」はギターロックの流れを変えた1枚であると同時にニルヴァーナ入門編としても最適だ。

    「要点」

  • 「混沌」としたカオスなコード進行
  • ロックの流れを変えた1枚であると同時にニルヴァーナ入門編でもある

91年に発売されたニルヴァーナ(Nirvana)のメジャーデビューアルバム「NEVER MIND」。91年は本作以外にもマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)がアルバム「LOVELESS」で歪んだギターを重ねたサウンドレイヤーと甘美なメロディーで「ここではないどこか」な音世界を作り上げ、プライマル・スクリーム(Primal Scream)がアシッドハウスに傾倒し

READ MORE

レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバム「Pablo Honey」。現在の彼らからは想像がつかない位、全編にわたって歪んだギターサウンドが支配するアルバム。

「ファーストアルバム最強説」ってよくある話だけどレディオヘッド(Radiohead)に関してはこの法則は全く当てはまらず、メンバー自身も「あのアルバムはなかった事にしてくれ」と言ってる位、のちに「神アーティスト」となる彼らのデビューアルバムとしては本作は正直物足りない内容。

ただあくまで「レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバムとしては物足りない」という話なので、他のアーティストがリリースした作品であれば普通に「良作」といえる。UKで「グランジ的な歪み」ギターを前面に出してデビューしたレディオヘッド。今となっては生きる伝説と化していますが、デビュー当時は相当苦労したと思われます。それ位当時(90年代前半〜中盤)はUKでグランジ的な音を出しているバンドっていなかった。2年後の95年、彼らは次作「ザ・ベンズ」でとんでもない飛躍を果たすことになる。

    「要点」

  • グランジテイストな歪んだギターサウンドが空間を支配する
  • 「ファーストアルバム最強説」を真っ向から否定する「良作」

「曲解説」

1 you

緊張感あるクリーンなアルペジオとサイレンのようなノイズギターが重なったイントロが特徴的で本作の中で最も「静」→「動」のダイナミズムを感じる曲。レディオヘッド(Radiohead)はハードロックやメタルからの影響を一切感じないアーティストで、歪みギターを弾きまくっている曲でも重層なクラシックを聴いているような気分になる。
6 Anyone Can Play Guiter

「1 you」同様に「静」→「動」のコントラストを活かしたグランジソング。「静なパート」は沈んだ雰囲気のマイナーコードを 中心に展開されるところがUKバンドって感じで「動なパート」ではジョニーグリーンウッド(g)がここぞとばかりには畳み掛けるぶっ壊れたオクターブ奏法をプレイする。ジョニーグリーンウッド(g)によるぶっ壊れた歪みギターは3rdアルバム「Ok Computer」収録の「パラノイドアンドロイド」のギターソロで完成系を迎える。
9 Prove Yourself

UKバンドらしいコード進行とボーカルラインのメロディーが「やっぱりレディオヘッドってUKバンドなんだ」と妙な安心感を覚える1曲。ギターソロとラスト20秒のギターフレーズは冒頭で覚えた安心感を良い意味で吹き飛ばすグランジーで壊れた質感。

レディオヘッド(Radiohead)のデビューアルバム「Pablo Honey」。現在の彼らからは想像がつかない位、全編にわたって歪んだギターサウンドが支配するアルバム。 「ファーストアルバム最強説」ってよくある話だけどレディオヘッド(Radiohead)に関してはこの法則は全く当てはまらず、メンバー自身も「あのアルバムはなかった事にしてくれ」と言ってる位、のちに「神アーティスト」となる彼らのデビ

READ MORE

1 55 56