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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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TKサウンド全盛期の96年にリリースされたグローブ(globe)のデビューアルバム。色んな音楽を聴いて知った現在の感覚で「グローブ(globe)聴いてみたらどんな感じ」なんだろ?!と軽いノリで聴いてみたのだが、クオリティーのあまりの高さに驚いてしまった。

90年代に日本を席巻したモンスターグループでかつ小室哲哉自身も参加しているグループのデビュー作なので”クオリティー”が高いのは当たり前なのだが、筆者が感じたクオリティーとは”サウンドの多彩さ”とか”歌詞の文学性”ではなくどちらかというと小室哲哉の作り出すサウンドが世界中のどのアーティストとも類似しない(少なくとも私が聴いてきたモノの中では)独自性の高さである。

多感な時期に間違いなく触れたであろう「YMO」、小室哲哉の音楽的方向性に多大な影響を与えたと思われる「ニューオーダー」からの影響はもちろん「ジャングル」「トリップホップ」「ドラムンベース」など90年代以降のリズムアプローチの大胆な導入も印象的だが、それ以上に小室哲哉特有の手数の多いキーボードのフレーズと心地よく飽きさせない独自の転調、攻める時は徹底的に攻めてくるスラッシュメタル的スタンスのリズムなど垣根を作らない音楽的な造詣の深さと影響を自己流に消化するスタンスで誰にも似ていない独自なサウンド=小室サウンドを生み出している。

    「要点」

  • 「手数の多いキーボード」と「心地よい独自の転調」
  • TKサウンド全盛期にリリースされた
  • 90年代以降のリズムアプローチを施しJ-POPの土台を作った傑作
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