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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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デビューアルバム以上に様々な音楽要素を取り入れた作品となっており、本格的な海外進出を意識して作成したであろうハードな曲も収録されている2ndアルバムで「X JAPANのギタリストhide」ではなくソロアーティストhideとして見事なオリジナリティを提示している。

「USインダストリアルロックに対する日本からの回答」とも言える「サイボーグロック」を音楽シーンに提案したhideであったが、hideから感じる「DJのような目利きセンス」をもったUSヘヴィロックアーティストはあまり見た(聴いた)事がないので、是非、hideには海外進出を果たして向こうでも大暴れしてほしかった。

筆者のイメージではあるがhideというアーティストは「自身(hide)が初めてロックミュージックを聴いた時に感じた衝撃をリスナーに提示」 するという事に最も大きなモチベーションがあるアーティストなのでは?と感じる。

    「要点」

  • ・hideから感じる「DJのような目利きセンス」をもったUSヘヴィロックアーティストはあまり見た(聴いた)事がないので、 是非、hideには海外進出を果たして向こうでも大暴れしてほしかった。
  • ・「X JAPANのギタリストhide」ではなくソロアーティストhideとして見事なオリジナリティを提示

「曲解説」

2 ERASE

ダンサブルなビートを感じる横ノリのロックチューンでギターサウンドには「DJスクラッチ」のような鋭角性がある。
3 限界破裂

ミニマムで性急なパンクサウンドにのせて「出会うのが遅すぎたせいで君を傷つけてしまう」というナイーヴな歌詞をアグレッシヴに歌い上げる曲(2:20〜)ギターソロは「メタリックに揺らめく」サイケサウンドとなっており、ギターソロの後には「迷走」のようなベースソロも披露される。
4 DAMAGE

「地下の実験室で行われる破壊的な実験」のような歪みチューン。冷静に聴いてみるとゆったりしたBPMのリフロックなのだが「ハイテンションでルナティックな歪みボーカル」が曲にBPMを大幅に上回るスピード感を与えている。
5 LEMONed I Scream (CHOCO-CHIP version)

ひんやりとしたサイケデリックを感じるドリーミーなギターポップ。サビのボーカルラインはフリッパーズ・ギター(Flipper’s Guitar)風であり、おしゃれカフェで流れていても違和感なくマッチすると思われる。「I scream」と「アイスクリーム」をかけた歌詞は脱力感すら感じさせる。
6 Hi-Ho

ラテンなビートを感じるダンサブルなロックチューンで「ハウスミュージックに影響を受けているグルーヴィーなUKロックバンド」のような雰囲気もある。歌詞は「無駄だらけだが天才肌であるアーティスト」に対するリスペクトをファンキーに言語化したようなイメージである。
7 FLAME

「ギターロック期のレディオヘッド(radiohead)のようなダイナミズム」を感じるオルタナチューン。激しいサウンドとは対照的にhideのボーカルは「何気ない日常」のように淡々としているが、歌詞は「悲しみは消えないけど、星の嘆きを聞けば小さな事だ」というラインからもわかるようにシリアスなものとなっている。
8 BEAUTY & STUPID

「恋」と「行為」をかけたアニマルな歌詞がインパクト大のノリノリな曲。先に惚れてしまい「追いかける側の苦悩」が詰まった歌詞だが、一度聴けばスグに覚えてしまう「突き刺さるポップネス」を感じる。
10 BACTERIA

バグった重力を感じるブチギレたサイボーグロック。終始「暴風雨」のような強烈なノイズが吹き荒れ「USヘヴィロック勢に対する宣戦布告」のようなサウンドとなっている。hideのボーカルは「ヒリヒリとしたメロディックな音響」のようである。
11 GOOD BYE

「手に持ちきれないもの全てにgood byeしよう」という前向きなのか後ろ向きなのかよくわからない不思議な歌詞が印象的でサウンドはローファイで「どんより曇った早朝」のような気だるさを感じる。
14 POSE

ブレイクビーツや四つ打ちを取り入れた凝ったリズムアプローチが印象的なダンサブルなヘヴィロック(1:35〜、3:10〜)「流れるアクエリアス」のような流麗なピアノの旋律が挿入されハードなサウンドの中に幻想の華が咲く。hideのボーカルは「デビル」のような凶暴さを感じさせるものとなっている。

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