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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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90年代にヒットシングルを連発した大黒摩季の出世作となった2ndアルバムでオリコンアルバムチャートTOP10に8週間ランクインしロングヒットを記録した。

音楽的な特徴としては「パワフル」「快活」という表現がピッタリな大黒摩季の歌声と「リスナーの最大公約数を突いてくる」ビーイングらしいある種、隙のないサウンドが挙げられる。

ヒットを記録した「3 チョット」「4 DA・KA・RA」は共にサビから突入するボーカルラインで「チョット待ってよ!」「そう、愛だから」という短いフレーズが大黒摩季のパワフルな歌声と相まって非常にインパクトがある。

筆者は大黒摩季に対してパブリックイメージから良くも悪くも「硬い」人という印象があったのだが、実際に大黒摩季自身が手がけた歌詞をみると「サバサバしてそうで実はそこまでサバサバしていない」不思議で微妙なフィーリングを感じた。 また同業者(ミュージシャン)と交際していないとこの歌詞には出てこないだろうと思われるラインも登場する「偶然ながれた君のバラード」(1 DA・DA・DA)。

    「要点」

  • ・ヒットを記録した「3 チョット」「4 DA・KA・RA」は共にサビから突入するボーカルライン。
  • ・サバサバしてそうで実はそこまでサバサバしていない微妙なフィーリングを感じる歌詞。

「曲解説」

1 DA・DA・DA

遠距離恋愛で寂しい思いをしている主人公がこれまでの自身の言動を省みて「仕事はどこにいてもできるから、愛にいきてやる」と宣言する元気あふれる歌詞が印象的な曲。それにしても歌詞の中に登場する「偶然ながれた君のバラード」は気になるラインである。主人公の彼氏はおそらくミュージシャンなのであろう。
2 恋のTIME MACHINE

軽やかなギターカッティングと薄く控えめなシンセサウンドで「さり気ない華やかさ」を演出しているポップチューン。歌詞は「洋服を着替える」ように色んな恋愛を経験してきた主人公が今更になって「青春」みたいな気持ちになれる恋愛にハマってしまったという内容。「クール顔はババロア状態」「隠してた我まま病」なるラインは非常にオリジナリティーがある。
3 チョット

ファンキーなDJスクラッチで幕をあけ「チョット待ってよ!」というサビから突入するヒットシングル。サウンドは各パート共に手数は少なく控えめなのだが、要所でインパクトのあるフレーズで攻めてくる。各パートが過剰に主張しないのはパワフルな大黒摩季の歌声を活かすための配慮であろう。
4 DA・KA・RA

「3 チョット」同様に「そう、愛だから!」というインパクト抜群のサビから突入するヒットシングル。歌詞の内容は「愛なのか、恋なのか、偽りなのか」よくわからない内容となっているが「大人のようにトキメキながら、少女のように待ってる」のラインは秀逸でこの曲のハイライトとなっている。
5 Guts My Mind!!

中華風のテクノポップのようなイントロが印象的な曲。歌詞は高校を卒業して「結婚秒読みの娘」や「モデルになった娘」もいるけど、自分は結婚なんて全然考えていないし現在が充実しているから周りを気にせず自分の人生を進むんだ!と決意するが、同時に「PAPAの期待を裏切った罪悪感」も感じているという内容。サバサバした考えの中に「女の弱さ」を嫌味なく挿入できる点が大黒摩季が多くの女性リスナーから支持された理由なのではないだろうか?!
7 CRAZY WOLF

「信じない」「絶望」というネガティヴ・ワードが登場するのだが、ラテン調のリズムも登場する陽気でジャジーなテイストというなんとも不思議な曲。歌詞は浮気された主人公が彼氏に「遊びだと言えば許してあげる」と思うが、結局は「その男」を選んだのは自分じゃないか!と自責するという内容。
9 MAHATTAN BEACH

華やかなホーンセクションと「クールで理性的」なギターカッティングが「アーバンなソウルミュージック」のような雰囲気を醸し出す曲。歌詞は「都会の狂騒を抜け出し彼とMAHATTAN BEACHでバカンスする」というイメージである。
10 いつか見える…きっとわかる…

何度も離れ引き寄せて色々あった2人の愛を終わらせたくないと強く願うバラード。永遠を望んでいるが「優しさを求めあなたを追い詰めた」というラインがなんとも切ない。

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