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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果9件

タグ「サイケデリック」のレビュー

アシッドハウスに影響を受けたドラッギーでサイケデリックな神作。アシッドハウスに影響を受けたロックアーティストはプライマル・スクリーム(Primal Scream)とザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)さえ聴いておけば十分でしょと思っていたがそれは大間違いであった。

アシッドハウス期のプライマル・スクリーム(Primal Scream)に匹敵する脳みそをグラグラと揺らすサイケデリックサウンドが今作では鳴っている。「サイケデリックでバグっているサウンド」と「酔っ払いが即興で歌っているかのようなボーカルライン」は脳みそと体を同時に揺らすような中毒性がある。

四つ打ちをベースにしたシンプルなリズム、ディープなベースライン、そして「濃厚な霧」や「紫色の煙」を連想するギターサウンドはリスナーに様々なサイケなイメージを与えるものとなっており筆者がこれまで聴いてきたギターサウンドの中でも屈指に「サイケデリック!!」80年代末にUKで興った「マッド(MAD=狂った)チェスター」なるムーブメントの名称も決して大げさなではなく確かにMADである。彼らに影響を与えたアシッドハウス、今後是非深掘りしようと思う。

    「要点」

  • アシッドハウスに影響を受けたドラッギーでサイケな神作
  • 脳みそと体を同時に揺らすバグったサウンド
  • 酔っ払いが即興で歌ったようなボーカルライン

「曲解説」

1 Kinky Afro

「ガラス越しのビーチ」のような歪な清涼感もつサイケポップ。「春の訪れ」のような軽快なコードストロークと「ガラスの破片」のようなミニマムなリフが終始リフレインされる(1:12〜、2:18〜)「バグった光に包まれる」ようなアシッドな質感のギターフレーズが鳴り響き、アシッドハウスと共振するドラッギーなサイケ感を醸し出している。ボーカルラインは酔っ払いがアドリブ歌ったようなイメージ。
2 God’s Cop

「酔っているようなご機嫌なテンション」と酔いが覚めた後の静けさが同居しているダンサブルな曲。四つ打ちをベースにしたビートの上をミニマムな電子音とショーン・ライダー(vo)のボーカルラインが踊る(0:47〜)遠くのほうでひんやりとした質感のシンセサウンドが鳴り響き僅かな冷静さを曲に与え(1:20〜)そこに「紫色の煙」のようなサイケなギター登場しサイケデリックが空気感を支配する(2:16〜)「急に何か思いついて立ち止まった」ような唐突なテンポダウンが入り、その後はゴージャスなホーンとギターサウンドが絡みつき、脳みそをグラグラと揺らすようなサウンドを聴かせてくれる(3:33〜)スペーシなホーンと「トコ、トコ、トコ」と鳴り響く電子音だけのパートとなるが、またすぐに濃厚なギターサウンドが登場しサイケデリックな空気感を醸し出す。
3 Donovan

「遠い日の思い出」のようなセンチメンタルな展開からサイケなトリップなサウンドに変貌する曲。冒頭は牧歌的なアコーディオンのメロディー、淡々とうねるベースライン、ミステリアスでアシッドなビートで構成されるチルアウト的な曲だが(2:07〜)何かが落下したような「ドン」というドラム音を境にして、目に映る全てが揺らめくようなトリップサウンドに変貌。最後までリスナーにサイケな感覚を与え続ける。
4 Grandbag’Funeral

酩酊という言葉がピッタリのサイケなギターロック。ハードロック的なルーズさとブルーステイストがあるギターリフが響き渡るが、この曲でも「濃厚な霧の中にいる」ようなサイケ感を感じることができ(1:30〜)階段から転げ落ちるような電子音や(2:15〜)千鳥足のようなフレージングなどセンス抜群の狂った音が登場する。
5 Loose Fit

「暗闇の中を手探りで彷徨う」ような踊れるニューウェイブソング。青いライトのようなニューウェイブ的な耽美アルペジオが暗闇に光を与える(2:40〜)立体的でダンサブルなビートが前面に出て曲を引っ張る展開に移行。終盤はソウルフルな女性ボーカリストも登場し曲はよりディープな質感をもつ。
6 Dennis and Lois

アーバンなレゲエ的な雰囲気を持つポップソング。夏祭りのような賑やかな雰囲気をもつ曲だが(2:30〜)何かが消えてなくなるようなエフェクティヴな音の登場により全てのパートが熱量を上げ始め、リスナーを「霧の世界」へと導く。
7 Boh’s Yer Uncle

パーカッショナルでダンサブルなビートを前面に出したで祝祭的な雰囲気のあるサウンドとシリアスな囁きのようなボーカルラインの対比が面白い曲。少しエロティクな女性コーラスも登場して、まるでエロい夢を見た後のような気分に浸れる。
8 Step On

煌びやかでぼやけた音の数々が強烈なサイケ感を味わえるアシッドハウス(2:22〜)「黄色しか存在しない信号機」のようなカラフルな電子音の登場以降は、ファンキーな女性コーラスも登場しさらに混沌さとサイケさを増し終盤はノリノリな口笛も登場する。
9 Holiday

ディープなベースラインの上を「ガラス瓶」のような透明なサウンドと「大空を羽ばたく鳥」のような女性コーラスが踊るシンプルな曲。終盤は残響のようなエフェクティヴなギターサウンドが鳴り響く。

アシッドハウスに影響を受けたドラッギーでサイケデリックな神作。アシッドハウスに影響を受けたロックアーティストはプライマル・スクリーム(Primal Scream)とザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)さえ聴いておけば十分でしょと思っていたがそれは大間違いであった。 アシッドハウス期のプライマル・スクリーム(Primal Scream)に匹敵する脳みそをグラグラと揺らすサイケデリ

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90年代にリリースされた音楽アルバムの中で間違いなく五指に入る神アルバム。

幾重にも重ねられた轟音ギターサウンドがリスナーに様々なサイケデリックなイメージを想起させ極彩色なサウンドとドリーミーなポップが見事に溶け合った奇跡のような作品。本作がなければ現在の音楽シーンはまた別のものになっていたと断言してもよく「轟音を重ねて複雑なサウンドレイヤーを作り出し幻覚のような雰囲気を醸し出す」この方法論は間違いなく彼らが生み出したものであり後続のアーティストに多大な影響を与え多くのフォロワーを生み出したが、今だに本作を超えるようなサイケデリックなギターロック作品には出会えていない。マイブラが提示した「極彩色なサイケデリック」の探求はこの先エレクトロニカ勢に引き継がれる事になる。

    「要点」

  • 極彩色なサイケデリックサウンド
  • 現代音楽に多大な影響を与えている
  • 90年代のアルバムで5指に入る作品

「曲解説」

1 Only Shallow

強烈にうねる「渦巻き」のようなギターサウンドで幕をあけるオープニングソング。囁くようなビリンダ・ブッチャー(vo , g)のボーカルはうねる「渦巻き」のようなサウンドと対照的でどこまでも限りなく透明。ラスト35秒の幽玄な残響は足を踏み入れてはいけない世界の入り口に立っているかのような不穏さがある。
2 Loomer

「テレビモニターに映した出された砂嵐」のようにざらついた「静かなノイズ」が終始鳴り響き、ノイズの隙間から光をさすようなシンセと時間と共に複雑さを増していくノイズが絡み合いがリスナーから全ての感覚を奪っていく。
4 To Here Knows When

乱反射するピンク色の音のシャワーのようなサウンドで完全にアナザーサイドに足を踏み入れている。目に映るもの全てが揺らめき、狂った輝度の光の中に包まれていくような感覚を味わえる衝撃の1曲。
5 When You Sleep

何重にも重なったギターサウンドが「深海」のような安らぎをもたらしている。ケヴィン・シールズ(vo , g)とビリンダ・ブッチャー(vo , g)の囁くような声は一つに重なりリスナーを眠りの世界へと誘う。
8 Sometimes

全てを包み込むような揺らめく轟音と終焉のようなダウナーさが心地く、「時間の経過と共に表情をかえる静かなノイズ」と「囁く」ようなボーカルラインで淡々と進行する曲。1〜7曲目までの「ピンク色の極彩色サウンド」を聴いたあとにこの「静かにノイズが流れる」だけのこの曲を聴くと頭の中に様々なサイケデリックなイメージが湧き上がる。
10 What You Want

轟音ギターサウンドが疾走す曲なのだが、ギターロックを聴いているという感覚は全くなく「深い森に迷い込んだ」ような静けさと洪水のような溢れ出す光を感じる。

90年代にリリースされた音楽アルバムの中で間違いなく五指に入る神アルバム。 幾重にも重ねられた轟音ギターサウンドがリスナーに様々なサイケデリックなイメージを想起させ極彩色なサウンドとドリーミーなポップが見事に溶け合った奇跡のような作品。本作がなければ現在の音楽シーンはまた別のものになっていたと断言してもよく「轟音を重ねて複雑なサウンドレイヤーを作り出し幻覚のような雰囲気を醸し出す」この方法論は間違

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影響を受けた音楽を大胆に反映させアルバムごとに異なる作風にチャレンジするカメレオンアーティスト/プライマル・スクリーム(Primal Scream)。彼らの初期の代表作であり「ギターロック」と「ハウスミュージック」を見事に融合させたUKロック史の中でもターニングポイントとなる作品。

ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)やニュー・オーダー (New Order)など、ギターロックと「ハウス」や「ヒップホップ」など融合をさせていたアーティストは本作以前にも存在したが、本作でプライマル・スクリーム(Primal Scream)はより「ドラッギーでサイケデリック」なサウンドをシーンに叩きつけた。プライマル・スクリーム(Primal Scream)以降、ここまで「ドラッギーなサイケデリック」を表現・提示した「ギターロックバンド」を筆者は知らないし彼ら自身本作を超える「化学反応」を未だに生み出せずにいる。余裕で「神作」。

    「要点」

  • アシッドハウスに傾倒した代表作
  • ドラッギーでサイケデリックなサウンド
  • 90年代を代表する神作

「曲解説」

2 Slip Inside This House

酩酊感のある金縛りのようなサウンドがまさに呪縛(Screamadelica)。気怠るすぎる(最高)ボビー・ギレスピー(vo)のボーカルラインが完璧にサウンドにマッチしたしている。サンプリングされている男の笑い声はメンバーのものだろうか。
3 Don’t Fight It, Feel It

ファンキーな女性ボーカルを大胆にフィーチャーした曲。ここでもやはりサンプリングされた男の笑い声が聴ける。「時空をワープ」するかのような狂った音や極彩色でミニマムな電子音のループが重なり続ける「酩酊のような空間」はリスナーをトランス状態にして「ここではないどこか」にいるような錯覚を味あわせてくれる。曲のタイトル通りまさに感じるしかない曲。
4 Higher Than the Sun

「酩酊した状態で真夏の日の出を見る」ような恍惚感を感じるサイケな曲。オリエンタルな雰囲気の吹奏楽器が曲をより混沌としたものにしている。
7 Loaded

分厚いベースラインとホーンセクションが中心と進行されサンプリングされた様々な男女の話声が祝祭的な雰囲気を醸し出す。3:30頃に突如「ザガッ」というリバーブのしっかりかかった歪みギターが飛び出し、サンプリングされた多種多様な音が登場しカオスな雰囲気となる。今作を象徴するようなクロスオーバーな1曲。
9 I’m Comin’ Down

「ド〜ン」というドラの音で幕を開け「アラブの大蛇使い」を思わせる「鼓膜に絡みつく」ような吹奏楽器がリスナーをディープな夢の世界に引きづり込む。ガラスの砕けたような電子音が二日酔いのように脳に突き刺さりトリップ感を味わえる。

影響を受けた音楽を大胆に反映させアルバムごとに異なる作風にチャレンジするカメレオンアーティスト/プライマル・スクリーム(Primal Scream)。彼らの初期の代表作であり「ギターロック」と「ハウスミュージック」を見事に融合させたUKロック史の中でもターニングポイントとなる作品。 ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)やニュー・オーダー (New Order)など、ギターロック

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オアシスをはじめ数多くのバンドに多大な影響を与えた伝説のアーティスト/ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)。パンク・ニューウェイブ以降のアーティスティックなバンド達とは明らかに異なる存在感がありハウスミュージックのようなゆったりとした原始的なリズムとU2とはまた異なる立体的で空間を支配するジョン・スクワイア(g)のサイケデリックなギターサウンドが特徴。初期オアシスの圧倒的なシンプルさはザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)の影響からきているものだろうと確信する1枚で全編にわたりエバーグリーンな響きと無条件に体が反応してしまう開放的のある魅惑のグルーヴで構成されている。彼らに影響を受けたアーティストは多数存在するが、彼らのようなグルーヴ感を持つアーティストはほとんどいない点が彼らの偉大さを物語る。1stアルバムにして金字塔であり文句なしの「神作」。

    「要点」

  • ハウス的なリズムと立体的でサイケなギターサウンド
  • 野外を連想する開放感のある魅惑のグルーヴ
  • 削ぎ落とされたシンプルさ

「曲解説」

1  I Wanna Be Adored

「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」という四つ打ちのリズムの上を瑞々しい透明なアルペジオが踊り、ニューウェイブ的な箱庭さとは対照的なゆったりと流れる大河のように開放感なサウンドが鳴り響く。全てのパートが削ぎ落とされ圧倒的にシンプルで生命力のある音になっている。
3 Waterfall

「同じところをクルクルまわる」ような立体的な質感のアルペジオを中心に展開される。ループされるアルペジオとは対照的にベースはうねりまくり(2:45〜)テンポに変化がみられ最終的には「原始の宴」のような躍動感をもって終わる。
4 Don’t Stop

マイブラッヴィバレンタインと共振する時空をバグらせまくる酩酊のようなサイケデリックサウンド。ラスト1:00分の脳内にドンドンと突き刺されるマニ(b)のベースラインは「これがグルーヴだ」と言わんばかり。「シューゲイザーの元祖」といっても良い神曲。
8 Made Of Stone

切迫感がありシリアスでダークな雰囲気のギターサウンドが終始鳴り響き、変幻自在に緩急をつけるリズム隊が曲にうねりを与え無条件に体が動いてしまう。

オアシスをはじめ数多くのバンドに多大な影響を与えた伝説のアーティスト/ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)。パンク・ニューウェイブ以降のアーティスティックなバンド達とは明らかに異なる存在感がありハウスミュージックのようなゆったりとした原始的なリズムとU2とはまた異なる立体的で空間を支配するジョン・スクワイア(g)のサイケデリックなギターサウンドが特徴。初期オアシスの圧倒的なシン

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