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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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「踊れるハードロック」(wiki)をテーマに作成されたミニアルバム。

「1 孤独のRunaway」
「コクと潤いのあるウォームなギターサウンド」「高層ビルを連想するゴージャスなホーンセクション」「切れ味抜群のボーカル」という初期ビーズ(B’z)の特徴が理想的なバランスで融合された曲でビーズ(B’z)のキャリアの中でも指折りの名曲である。

歌詞の内容は「後悔は少なめの人生」を送っている主人公が多少なりとも世間や他人の目を気にしている自分自身に対して「自分がやりたいこ事をやれよ!」と喝を入れるような自己啓発的内容となっている。本曲で聴ける松本 孝弘(g)のギターサウンドは筆者が知る限りTAK史上最高のプレイであると感じる(2:34〜)ギターソロは「都会の狂騒」を思わせる「うねるサイレン」のようなフィーリングである。

「2 Mars」
砂漠とピラミッドを連想する「神秘的でミステリアスなアルペジオ」をバックに稲葉浩志(vo)が淡々とした語りを聴かせるというマニアックな曲で「B級V系アーティスト的な雰囲気」を醸し出してはいるものの「軌道修正」というワードが稲葉浩志(vo)のまとも過ぎる人柄を表している。深読みかもしれないがこの曲の歌詞は田舎の母親に向けたポエム的なものではないだろうか?

「3 Loving All Night 〜Octopus Style〜」
「Black Album」以降のメタリカ(Metallica)のようなディープでスローなヘヴィロックだが随所で登場する清涼感を感じるシンセサウンドがハードロック匂を中和させている。本曲を聴いてふと思ったのだがビーズ(B’z)は「売れる曲を作っている」というより、どのようなタイプの曲でも「自分たちの中にある理想のバランス」を描いているような気がするのだ。本曲で聴ける「ラップ風歌唱」「強烈なシャウト」「ヘヴィなリフ」などは当時の音楽マーケットにおいては「非売れ線要素」であると思われるが「そんなの関係ない」と言わんばかりに「圧倒的な正解」として鳴り響く。

「4 Love & Chain 〜Godzilla Style〜」
「カラフルな装飾感」を感じるアーバンな質感のシンセロック。本曲のギターリフは「名脇役」のようなスタンスで軽やかなメロディーを奏でるボーカルラインに対して合いの手を入れるようなものとなっている。反面、ギターソロは主張しまくりで「濃厚でハードなブルース」といった趣のプレイを聴かせてくれる。

「5 LADY NAVIGATION 〜Cookie & Car Stereo Style〜」
カラフルで軽やかなポップソングにハードなギターサウンドを絡めたヒットシングル。歌詞は英語詞となっているが「公園のベンチ」や「ソフトクリーム」という英語ワードは出てこない。外国人に伝わりやすいように言葉のフレーズもアレンジしていると思われる。

    「要点」

  • ・踊れるハードロック(wiki)をテーマに作成されたミニアルバム
  • ・「1 孤独のRunaway」はビーズ(B’z)も持ち味が理想的なバランスで融合した名作
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