検索画面を消す
検索画面を消す
live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

投稿詳細ページ

「1 END OF SORROW」
「涙を知るセピア色の思い出」「悲しみを知り心からの愛を知る」「何故生まれてきたのか自分のこと愛し始める」などのナルシスティックなラインがなんとも印象的で「強烈なナルシズム」と「愛しい君への狂おしい愛情」が複雑に「タペストリー」のように絡み合った歌詞が秀逸なヒットシングル。

アップテンポで疾走感溢れるロックチューンではあるが、終始「真冬の夜空」を思わせる浮遊感溢れるアレンジがルナシー(LUNA SEA)らしく、多くのロックバンドにはない耽美性を感じさせる。

この曲は「緩急」をつけてダイナミズムを強調しているサウンドなのだが、やはり多くのUK・USギターロック・アーティストとはどこかニュアンスが違う「圧倒的な独自性」がある。ちなみにUK・USギターロック・アーティストの「緩急」は良くも悪くも「静」→「動」の変化が分かりやすいアレンジが多いのだが、ルナシー(LUNA SEA)の場合、日本人らしく「僅かな変化」で曲にダイナミズムを持たせている。

「2 TWICE」
SUGIZO(g)の前衛的なノイズギターとINORAN(g)のアンビエントな質感のアルペジオの対比が美しい浮遊感溢れるギターロックでルナシー(LUNA SEA)のバラードの中でも指折りの名曲であると思われる。

この曲がもつサイケな浮遊感はSUGIZOがフェイバリットに挙げる孤高のアーティスト・マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)を彷彿とさせる。(3:35〜)「全ての感情をグチャグチャにする」ような強烈なノイズギターが吹き荒れる。このノイジーな質感のフレージングにおいても「確かなメロディー」を感じさせるSUGIZO(g)のセンスには恐れ入る。

歌詞は「封印していた思春期の恋愛感情を回顧する」ような内容となっており「黙って見ているだけでよかった」という歌詞は思春期男子の繊細な心情をズバリ言い表している。また「シネマみたいな空」「悲しいほどの青空」などの比喩も冴え渡っている。

    「要点」

  • ・「1 END OF SORROW」・・・「強烈なナルシズム」と「愛しい君への狂おしい愛情」が 複雑に「タペストリー」のように絡み合った歌詞が秀逸なヒットシングル。
  • ・「2 TWICE」・・・「シネマみたいな空」「悲しいほどの青空」などの比喩も冴え渡っている。
このレビュー記事をSNSでシェア