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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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「1 ROSIER」
ルナシー(LUNA SEA)のキャリアの中で「明確なターニングポイント」となった曲であり、これまでのルナシー(LUNA SEA)サウンドにはない「モダンなエッジ」は異色作と言っても過言ではないと思う。またこの曲はベーシストのJが「遺書」として作り上げた力作である事でも有名である。

筆者は作曲者であるJ(b)のソロアルバムも聴いた事があるが「ジャンル分けが困難であるレベルにストレートでアグレッシヴなサウンド」であるという印象をもった。おそらくROSIERも原曲の段階では「ど直球なハイエナジーロック」なのだと思われるが、そのハイエナジーロックを一癖も二癖もあるメンバー達でジャムりながらアレンジしたところ「宇宙的な開放感・浮遊感が伴うこれまで聴いた事がないスペシャルなロックチューン」となったのであろう。

サビの歌詞に出てくる「揺れて揺れて」というラインは、多感な小中高生男子のハートを一発でキャッチする神ラインである。人生の中でも最も「揺れる」のは間違いなくティーンエイジャーであるのだから当然といえば当然であろう。本作のロングヒットによりルナシー(LUNA SEA)は「ネクストブレイクの候補の一つ」から「10代に最も支持される異端なロックアーティスト」に変貌を遂げ翌95年には東京ドーム制覇まで成し遂げている。

彼等はこの勢いのまま、ロックアーティストとしてクリエイティヴの絶頂期を迎えていく事となる。既存ファンに支持され「世間に迎合する事なくナチュラルな形で膨大な新規ファンベースの開拓」に成功できた本作は「ロックアーティス」として理想的な売れ方であると筆者は思う。

「2 RAIN」
「気怠い雨雲」を思わせる音響がメランコリックな雰囲気を醸し出す隠れた名バラード。

「何と言えない混沌としたコード進行」を中心に展開され、RYUICHI(vo)のボーカルはサビ以外「地を這う」ような低音となっている。(2:38〜)「強烈なモザイクをクルクルとかき混ぜた」ようなSUGIZO(g)のノイズプレイが登場。94年の日本の音楽シーンでこのサウンドは斬新を超えた響きがある。

歌詞の内容は「くちずけた後に全てを忘れてしまうだろう」と思える程の「強烈な片思い」を連想させるものとなっており、これまでのバラードとは異なり筆者のような一般人にも情景が浮かぶ言葉がチョイスされている。

    「要点」

  • ・「1 ROSIER」・・・これまでのルナシー(LUNA SEA)サウンドにはない「モダンなエッジ」は異色作と言っても過言ではないと思う。
  • ・「2 RAIN」・・・これまでのバラードとは異なり筆者のような一般人にも情景が浮かぶ言葉がチョイスされている。
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