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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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傑作アルバム「The Bends」のラストに収録されているエモーショナル・ゴスの名曲「Street Spirit(Fade Out)」が収録されており、レディオヘッド(Radiohead)の代表作の一つである「Ok Computer/レディオヘッド(Radiohead)97年」の前年にリリースされたEPである。

タイトルトラックである「Street Spirit(Fade Out)」の歌詞は「現代人が抱える本質的な虚無感」をテーマにしていると思われ歌詞の中に登場する「コンピューターはオレの苛立ちに一切の反応を示さない」は神ラインである。その他の収録曲は2ndアルバム「The Bends」で早くもエモーショナル・ギターロックの頂点を極めた彼らが「新たな響きや質感」を実験しているというイメージの曲となっている。本作で彼らが試みた実験は3rdアルバム「Ok Computer」で見事に開花する事となる。

    「要点」

  • ・レディオヘッド(Radiohead)の代表作の一つである「Ok Computer/レディオヘッド(Radiohead)97年」の前年にリリースされたEP
  • ・本作で彼らが試みた実験は3rdアルバム「Ok Computer」で見事に開花する事となる

「曲解説」

1 Street Spirit(Fade Out)

「葬儀」のようなシリアスさとダークさを前面に押し出しており「レディオヘッド(Radiohead)流エモーショナル・ゴス」と言いたくなる趣の曲。「耽美で不気味な影」のようなアルペジオがリフレインされるサウンドとトム・ヨーク(vo)の「美しい嘆き」のようなボーカルを中心に構成される曲で「陰」か「陽」かで言うと間違いなく「陰」の曲なのだが、リスナーに「力強いエモーショナル」を与える神曲。歌詞の内容は「現代人が抱える本質な虚無感」についてであろう。
2 Talk Show Host

「北欧」のような澄んだ空気の中で「暗号」のようにミステリアスなギターサウンドが響き渡る曲。時折「夢の世界に迷い込む」ようなサイケパートが挿入され少しプログレ的な匂いもする。ドラムサウンドは歪んでおりサイバーな質感を曲に与えている。アルバム「Ok Computer」と「The Bends」に収録されている曲とは「少し毛色の違うサウンド」となっており彼らの試行錯誤が感じられる。
4 Banana Co

アルバム「Ok Computer」に収録されている名曲「 Exit Music (For a Film)」の続編のようなイメージの曲で「氷」のような質感のバラードからエモーショナルなサビに移行する。このダイナミックな展開はギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)が非常に得意としている展開で(1:29〜)ギターソロは珍しくヘヴィメタル的な叙情性を感じさせるものとなっている。

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