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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果75件

タグ「J-ロック」のレビュー

メジャーレーベルから初めてリリースされたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の3rdアルバム。インディーズ時代に提示したバンプの世界観を「よりポップにそしてディープに進化させた」内容となっており、代表曲「2 天体観測」を筆頭に今作でも藤原基央(vo)特有のストーリー仕立ての歌詞の世界が珠玉の輝きを放っている。

自分自身の信念を「揺れる白い花」と形容し文学的に表現している「5 ハルジオン」古くからの親友に対して迷った時や悩んだ時こそ「あのメロディーを思い出そう」とエモーショナルに歌い上げる「7 メロディーフラッグ」などは「2 天体観測」に負けず劣らずのクオリティーで名曲である。

他のアーティスト・バンドが避けそうな「一歩間違えばクサくなる熱いメッセージ」をごく自然な佇まいで嫌味なく表現できる点がバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の最大の個性であると思う。

    「要点」

  • ・インディーズ時代に提示したバンプの世界観を「よりポップにそしてディープに進化させた」内容。
  • ・古くからの親友に対して迷った時や悩んだ時こそ「あのメロディーを思い出そう」とエモーショナルに歌い上げる「7 メロディーフラッグ」などは「2 天体観測」に負けず劣らずのクオリティー。

「曲解説」

1 Stage of the ground

ビビッドで直線的なアルペジオをループさせて、これまでのバンプにはない「ソリッドな質感」を感じるオープニングチューン。歌詞は「人間としての正しい姿」をテーマにしていると思われ「誰でも迷いもするし間違えもする」だが「それでも人は歩んでいくものだ!」と力強く宣言する。
3 Title of mine

内省的で叙情的なUKロック・アーティストであるコールドプレイ(Coldplay)を彷彿とさせる「繊細なアルペジオ」と「力強くシンプルなオクターブ奏法」が印象的なギターロック。ギターソロは「感情を解き放つよう」にエモーショナルである。同世代の日本のギターロック・アーティストの多くが「負の感情を美しく響かせる歌詞」や「意味性を拒絶するような歌詞」etcなどを好む中、変に斜に構えずこの曲でも自然体に「人に触れていたい」と力強く歌っている。
4 キャッチボール

「日常の出来事や感情を音楽化している」これぞバンプという曲。インディーズ時代の曲にもスラッガーの心情を歌った「ノーヒットノーラン」という曲が存在するので「バンプのメンバーは元野球部なのか?!」とググってみたら残念!元バスケ部だった。
5 ハルジオン

名曲「2 天体観測」にも負けないクオリティーを誇る疾走系ギターロックチューン(2:22〜)ギターソロはシューゲイザーの代表格であるライド(Ride)を彷彿とさせるノイジーなものとなっている。歌詞は非常に深く考えさせられる内容で「揺れる白い花=自身の信念」と表現しており「生きていく意味」や「自分の価値を忘れそうになった」時に自分を助けてくれるのは自分の中にある「揺れる白い花=信念」であると言うことだろう。
7 メロディーフラッグ

「独白」のような緊張感の中、大きく揺れるメロディーに乗せて「あのメロディーを思い出そう」と歌うエモーショナルなアコースティックバラード。歌詞は親友に送ったものであり(wiki)「生きれば生きるほど迷路化していく 人生」に悩んだり迷ったりした時こそ自分たちの中にある「大事な何か」を忘れてはいけないという事を歌っていると思われる。それにしても素晴らしい歌詞だ。

メジャーレーベルから初めてリリースされたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の3rdアルバム。インディーズ時代に提示したバンプの世界観を「よりポップにそしてディープに進化させた」内容となっており、代表曲「2 天体観測」を筆頭に今作でも藤原基央(vo)特有のストーリー仕立ての歌詞の世界が珠玉の輝きを放っている。 自分自身の信念を「揺れる白い花」と形容し文学的に表現している「5 ハル

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「1 天体観測」
新世代の文系ギターロックアーティストとして日本の音楽シーンに強烈なインパクトを与えたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の代表曲

過去にリリースされた曲と比べ圧倒的にサウンドの太さ・疾走感が増しており、またメロディーも流れるような質感で非常にキャッチーなものとなっている。この曲はこのサウンド・メロディーの充実だけでも十分にシングルカットされるべき曲なのだが、この曲を特別なものとしているのは、やはりバンプらしい「ストーリー性の高い歌詞」であると感じる。

作詞者の藤原基央は「日常の些細な感情・出来事をストーリー化する」「感動的な素晴らしいアニメや漫画を見ているかのような錯覚を味わえる」独自の歌詞でこれまでも才能を遺憾なく発揮してきた訳ではあるが、この曲の歌詞は「少年・少女時代のドキドキ感と切なさ」を 誰もが一度は経験した事がある「天体観測」と絡める事でこれまでのどの曲の歌詞よりもリスナーの心に深く突き刺さる。

「見えないものを見ようとして望遠鏡を覗き込んだ」少年・少女時代を経て僕らは成長し大人になったけれど未だに何も見えていない。「明日が僕らを呼んだって返事もろくにしなかった」というラインは「十代の後悔」を端的に言い表した名ラインであると感じる。

メジャーデビューを果たし「丸くなる」また「無個性」になるアーティストも多いが、バンプはメジャーデビューすることでより作品のクオリティーと強度を上げている。リスナーに迎合せず、より深くリスナーが共感できる世界観の提示はお見事というほかない。

    「要点」

  • ・「1 天体観測」・・・「明日が僕らを呼んだって返事もろくにしなかった」というラインは「十代の後悔」を端的に言い表した名ラインであると感じる。

「1 天体観測」 新世代の文系ギターロックアーティストとして日本の音楽シーンに強烈なインパクトを与えたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の代表曲 過去にリリースされた曲と比べ圧倒的にサウンドの太さ・疾走感が増しており、またメロディーも流れるような質感で非常にキャッチーなものとなっている。この曲はこのサウンド・メロディーの充実だけでも十分にシングルカットされるべき曲なのだが、この

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インディーズ時代にリリースされたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の2ndアルバム。本作リリース当時はメンバーが様々な問題に悩まされていた暗黒期であり(wiki)そのダークさは「濃厚な哀愁が漂うアルバムジャケット」にも反映されている。

このバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)というバンドは、ある意味「音楽レビュアー泣かせのアーティスト」であると感じる。様々なアーティスト・サウンドからの影響を受けているのだろうが「全て自然体の自分たちのサウンドに変換」してしまうので「〜からの影響」「〜が好きなのだろう」という文脈で語る事が非常に難しいのである。

このある種「癖のない自然体なサウンド」がリスナーに「ロックを聴いている」という感覚ではなく、どこか「ストーリーを読んでいる(見ている)」という感覚を与えるのであろう。筆者の感覚としてはロックにさほど興味はないが、バンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)は好きという人は結構いると思われる。

歌詞は「前作を更にディープにした」ような内容となっており、ほとんど全ての曲が物語仕立てになっている。とりわけ「人間としてどのように生きるべきか?!」をリスナーに問いかける「2 グングニル」は珠玉の出来。

    「要点」

  • ・本作リリース当時はメンバーが様々な問題に悩まされていた暗黒期であり(wiki)そのダークさは「濃厚な哀愁が漂うアルバムジャケット」にも反映されている。
  • ・癖のない自然体なサウンドはリスナーに「ロックを聴いている」という感覚ではなく、どこか「ストーリーを読んでいる(見ている)」という感覚を与える。

「曲解説」

2 グングニル

ファイナルファンタジーの「召喚獣」が持つ伝説の槍「グングニル」からヒントを得たと思われるタイトルがインパクト大の疾走系ロックチューン。この曲も「ストーリーをポップソング化する」独自の歌詞が秀逸であり「夢を達成できるのは夢を信じ行動した者だけであり、夢などもたない大多数の者たちは、いつも夢を持つ者を馬鹿にしたり「上手くいかなければ良い」と人の不幸や苦難は願っているものだ。だが、君にだけは「そういう人間」にはなって欲しくない。人にどう思われるかを気にせずに自分の信じる道を進むんだというイメージの内容となっている。「ストレートに言語化」すればある種クサくなってしまうような歌詞の内容でも「ストーリーライター」として破格の才能を持つ藤原基央の手に掛かるとスッと耳に入ってくるから不思議である。
3 ベストピクチャー

強烈に歪んだギターサウンドと表情豊かな藤原基央のボーカルが印象的なギターロック(2:50〜)ギターソロはサビのボーカルラインをアレンジしたシンプルなものとなっている。歌詞は考えさせられる内容で「安いアパートに住んで「売れたい・認められたい」為に必死になっている絵描き」と「お城みたいな家に住んでいるけど筆も心も何かに縛られたままの絵描き」という対照的な2人についてである。どちらが良い悪いではなく野心や保身ありきの絵は「純粋に好きで描く絵」には勝てないという事を言っているのであろう。おそらく。
5 ランプ

「ハートの中にある情熱のランプ」についてエモーショナルに歌い上げる曲。歌詞はやはり物語仕立てであり「ハロー、ハロー気付いておくれ」「ハロー、ハロー聞こえるだろう?」などと「ランプ自体」が主人公に話かける。最終的に信じるものは自分自身であり、自分自身が情熱を持てる限り道は開けるという事を歌っているのであろう。
9 グロリアスレボリューション

バンプ流パンクロックという類の曲。この曲に限った事ではないがバンプのサウンドは様々な音楽に影響を受けていると思われるが「アーティスト的な気難しさ」とは一切無縁であると感じる。この曲の歌詞は一見すると訳の分からないものだが、おそらく日常の些細な感情・出来事を言語化していると思われる。

インディーズ時代にリリースされたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の2ndアルバム。本作リリース当時はメンバーが様々な問題に悩まされていた暗黒期であり(wiki)そのダークさは「濃厚な哀愁が漂うアルバムジャケット」にも反映されている。 このバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)というバンドは、ある意味「音楽レビュアー泣かせのアーティスト」であると感じる。様々なア

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90年代末に登場した新世代ギターロック・アーティストの中で若者に圧倒的な支持をうけたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)がインディーズ時代にリリースした1stアルバムであり「全ての曲のレコーディングを2日で終わらせた」逸話がある。

音楽的にはグランジロック、UKロック、邦楽文系ギターロックをうまくミックスしたサウンドでシンプルで良質なものとなっているが、このバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)というアーティストの最大の武器は「日常と一切距離を置かずノンフィクションをフィクションのように描く詩の世界」にこそある。おそらくではあるが作詞者の藤原基央は「日常の本当に些細な出来事に着目し様々な角度から見た世界を考察し続けている」のであろう。

現在ではこの作詞手法を多くのアーティストが参考にしていると思われるが「バンプ登場以前」には中々見られないケースであった。そして会話のような淡々としたメロディーに強力なインパクトを与える藤原基央(vo)「独自の心地よいかすれ声」は言葉を選ばずに言うと「生理的に気持ちいい類の響き」であり、彼らが多くの人から支持を受ける最大の要因であると思われる。

    「要点」

  • ・「全ての曲のレコーディングを2日で終わらせた」逸話もある。
  • ・作詞者の藤原基央は「日常の本当に些細な出来事に着目し様々な角度から見た世界を考察し続けている」のであろう。

「曲解説」

1 ガラスのブルース

繊細そうなタイトルとは対照的にサウンドは「どこまでも晴れ渡る青空」のようなイメージの軽快なロックンロールチューン。歌詞は「星になったガラスの眼を持つ猫が歌っていたブルース」についてであり、歌詞の着眼点がこれまでのアーティストにはないタイプであると感じる。
3 アルエ

『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する少女・綾波レイに対する愛情をテーマ(wiki)にした歌詞がインパクト大の疾走系ロックチューン。1人の女性の内面を深掘りして「俺が守りたい、助けたい」と願う男性的な歌詞は、女性に「助けてほしい」と願うタイプの歌詞が多いアートスクール(ART-SCHOOL)の木下理樹とは対照的であると感じる。
4 リトルブレイバー

良質な少ない音数で奏でられる歪み多めのUKロック風の曲。サビでは「守るべきもの・守るべきヒトがいればリトルブレイバー」と真っ直ぐにエモーショナルに歌い上げる。「普通のボーカル」であればクサさが強調されてしまいそうだが、藤原基央(vo)特有の心地よいカスレ声で歌うと不思議と「アリ」となってしまう。
5 ノーヒットノーラン

「ノーヒットノーランを阻止すべくバッターボックスに立つスラッガーの心情」を綴ったマニアックな歌詞が新鮮な曲。おそらくではあるが、野球観戦や野球マンガなどから歌詞のヒントを得たのだと思われるが、この「日常の些細な感情や出来事と全く距離を置かない」作詞センスは「バンプ以前の音楽シーン」ではあまり見られない類いであると感じる。
6 とっておきの唄

グランジロック的なヨレた歪み要素を邦楽ギターロックに落とし込んだ曲。歌詞は「どんなにめくっても終わりがない魔法のアルバムを2人で作ろう」という、いかにも「女性ファンウケ」しそうな内容となっている。主人公には「君に似合う花をつんだり」する繊細な側面と 嫌がってもムリヤリ連れて行くという強引な側面が存在する。こういうのをモテる男というのでしょうね。
8 バトルクライ

ハードで力強いシンプルなギターロック。この曲のボーカルラインも派手なメロディーを奏でる訳ではないだが強烈に耳に残る。歌詞は夢や目標の大切さを歌っていると思われ最初は嘘でもハッタリでもいいから、とにかく「自分の場所を見つけよう」とリスナーに啓蒙する。

90年代末に登場した新世代ギターロック・アーティストの中で若者に圧倒的な支持をうけたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)がインディーズ時代にリリースした1stアルバムであり「全ての曲のレコーディングを2日で終わらせた」逸話がある。 音楽的にはグランジロック、UKロック、邦楽文系ギターロックをうまくミックスしたサウンドでシンプルで良質なものとなっているが、このバンプ・オブ・チキン(

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これまでのグローブ(globe)サウンドにはあまり登場しなかったアナログでウォームなサウンドを前面に押し出しており、小室哲哉のルーツミュージックであると思われるプログレからの影響をダイレクトに反映させている4thアルバム。

「プログレからの影響を反映させつつもモダンなサウンド」になるようにジャングル・ビッグビートetc、90年代ダンスミュージック的なリズムアプローチを積極的に取り入れている。

このアルバムではKEIKOが初めて作詞にトライした2曲が収録されており、また多くの曲の作詞をマーク・パンサーが手がけている。

「3 wanna Be A Dreammaker – album version -」は狂ったデジロック「10 Perfume of love – album version -」におけるサビでの爆発はニルヴァーナ(NIRVANA)を彷彿とさせる。当時、小室ファミリーの音楽を聴いていたリスナーたちは、小室哲哉が90年代洋楽ロックから多大な影響を受けている事に気づいていなかったであろう。

    「要点」

  • ・小室哲哉のルーツミュージックであると思われるプログレからの影響をダイレクトに反映。
  • ・ジャングル・ビッグビートetc、90年代ダンスミュージック的なリズムアプローチも積極的に取り入れている。

「曲解説」

2 across the street, cross the waters

ピンク・フロイド(Pink Floyd)などのプログレッシヴロック勢を彷彿とさせる神秘的でどこかメルヘンな音響や「早送りされた時計」のようなキーボードフレーズがどこか印象的な曲。中盤以降は生ドラムとアナログでウォームなギターサウンドが存在感を増す展開となり「ロック的な熱量」が増幅される。
3 wanna Be A Dreammaker – album version –

エッジのたった歪みがインパクト大のサイバーなデジロック。サビ前の「引き裂く」ようなKEIKOのボーカルは、ヒステリックで生々しくグローブ(globe)のロックな側面が強調されている。この曲はロックとテクノをクロスオーバーさせて90年代に隆盛を極めたザ・プロディジー(The Prodigy)からの影響があるのでは?!と筆者は感じる。終盤はアバンギャルドなノイズギターが「ザラつい砂」のように空間を彷徨う。
5 Sa Yo Na Ra – album version –

これまでのグローブ(globe)からは考えられないウォームでアナログなUKロックリフを前面に押し出しているロックチューン。歌詞は恋人と別れた事で得た喪失感とある種の安堵感について。現在の小室哲哉は華原朋美と「全て分かち合えている」であろうか?!
6 sweet heart – Full Length Version –

ジャングル・ビートを前面に押し出しているダンスチューン。スペーシーでカラフルな音が空間を彷徨っている為、ダンスチューンではなくプログレを聴いたような気分になる曲である。
10 Perfume of love – album version –

アルバム収録曲の中で最もグローブ(globe)らしい曲で「華やかでフックのあるサビ」が一発で脳内に刷り込まれる。淡々としたAメロ→ロック的なパワフルさを感じるサビという展開はグランジ的である。やはり小室哲哉はニルヴァーナ(NIRVANA)やグランジから多大な影響を受けているのだろう。

これまでのグローブ(globe)サウンドにはあまり登場しなかったアナログでウォームなサウンドを前面に押し出しており、小室哲哉のルーツミュージックであると思われるプログレからの影響をダイレクトに反映させている4thアルバム。 「プログレからの影響を反映させつつもモダンなサウンド」になるようにジャングル・ビッグビートetc、90年代ダンスミュージック的なリズムアプローチを積極的に取り入れている。 この

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