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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

「1 プラネタリウム」
「プラネタリウム」というタイトルにピッタリな透明感を感じるサウンドをバックに藤原基央(vo)が「少年時代の何気ない思い出をストーリー化した歌詞」を歌い上げるバンプクラシック。「何気ない思い出を音楽化・ストリー化するという才能」に関しては、藤原基央は日本の音楽シーンの中でも飛び抜けた才能を持っている。星をテーマにした作詞は名曲「天体観測」以来ではないだろうか?!

歌詞に「四畳半」という色んな意味でドメスティックなワードが登場するが、文学的な表現が素晴らしく「夜空」のようなスケールを感じる事ができる。歌詞はおそらくではあるが「星」と「好きな女の子」を重ね合わせて表現しているのだろう。

触れることはできないと思っていた星に案外容易く触れてしまった時の主人公の落胆にはなんとなく共感できる。

「2 銀河鉄道」
アコースティックギターと藤原基央(vo)の物悲しいボーカルを中心に構成される曲。歌詞は「車輪の唄」とリンクするような内容となっている。歌詞に登場する「時速200km」というワードからおそらくではあるが、新幹線に乗った移動の時に起こった出来事や感じた事を歌詞のテーマにしているのだろう。

何気ない出来事の中で感じる心の些細な揺れを拾い集めた歌詞は「小説」のように繊細である。止まったままでも新幹線に乗れば「時速200km」で新しい街に近くが、それは同時に死に近づくという事でもある。

時間の大切さを説いた内容の歌詞ではないのだが、思わず「ハッ」とさせられる。

    「要点」

  • ・「1 プラネタリウム」・・・歌詞に「四畳半」という色んな意味でドメスティックなワードが登場するが、 文学的な表現が素晴らしく「夜空」のようなスケールを感じる
  • ・「2 銀河鉄道」・・・歌詞に登場する「時速200km」というワードからおそらくではあるが、 新幹線に乗った移動の時に起こった出来事や感じたことを歌っていると思われる。

「1 プラネタリウム」 「プラネタリウム」というタイトルにピッタリな透明感を感じるサウンドをバックに藤原基央(vo)が「少年時代の何気ない思い出をストーリー化した歌詞」を歌い上げるバンプクラシック。「何気ない思い出を音楽化・ストリー化するという才能」に関しては、藤原基央は日本の音楽シーンの中でも飛び抜けた才能を持っている。星をテーマにした作詞は名曲「天体観測」以来ではないだろうか?! 歌詞に「四畳

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「1 ロストマン」
これまでにはないデリケートな音響処理を施したサウンドが印象的なシングル曲。歌詞はバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)らしく「考えさせられる内容」となっており端的に言うと「自分のこれまでの人生を振り返ったディープな自問自答」というところだろう。

多くの人の人生がそうであるようにこの曲の歌詞の主人公の人生の分岐点にも「大事な君」が存在しており「君を失ったことに気づいた今が現在地である」と歌っているが、そこはやはりバンプらしく「この現在地は自分自身が選んだもの」という意思の強さが存在する。

他のレビューでも書いたかもしれないが、バンプの歌詞に登場する主人公は内省的でメランコリックな心情に浸っても決して「大人」や「世間」や「君」のせいにはせず「自責思考を貫き」ポジティブなエネルギーを歌にして解き放つ。この点がバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の音楽(とりわけ詞の世界)が多くの人に支持される理由なのであろう。

「2 sailing day」
人気漫画「ワンピース」の映画主題歌となった曲でBPMより遥かに早いスピードを感じるアグレッシヴなギターロック。「光の洪水」のような電子音が時折差し込まれ曲に色彩を与えている。

歌詞の内容は漫画「ワンピース」をしっかりと読んだ上で書かれたものであると思われ、決して小難しい言葉などは出てこないのだがリスナーに元気と明るい光と元気を届けてくれるものとなっている。「1 ロストマン」が様々な解釈が可能なディープな内容となっていた為、 B面にシンプルでアグレッシヴなこの曲を配置するのは素晴らしいバランスであると思う。

この曲が放つポジティヴな意味での「明るさ」は同世代ギターロック・アーティストが放つ「ある種の気難しさ」とは全く無縁である。

    「要点」

  • ・「1 ロストマン」・・・「君を失ったことに気づいた今が現在地である」と歌っているが、そこはやはりバンプらしく「この現在地は自分自身が選んだもの」という意思の強さが存在する。
  • ・「2 sailing day」・・・この曲が放つポジティヴな意味での「明るさ」は同世代ギターロック・アーティストが 放つ「ある種の気難しさ」とは全く無縁である。

「1 ロストマン」 これまでにはないデリケートな音響処理を施したサウンドが印象的なシングル曲。歌詞はバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)らしく「考えさせられる内容」となっており端的に言うと「自分のこれまでの人生を振り返ったディープな自問自答」というところだろう。 多くの人の人生がそうであるようにこの曲の歌詞の主人公の人生の分岐点にも「大事な君」が存在しており「君を失ったことに気づ

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「人間の暗部」や「ある種の残酷さ」をテーマにしている歌詞が印象的な曲(3 乗車権 、4 ギルド)とストーリー仕立てでリスナーに熱いエールを送るバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)らしいギターロックが同居している4thアルバム。

オリコン初登場1位をマークし「新世代のギターロック・アーティスト」の代表に上り詰めた記念すべき作品。前作「jupiter」でも才能を遺憾無く発揮していた藤原基央(vo)のソングライティングがさらなる進化・深化を見せており、まさに「神の域」となっている。

シリアスでダークな表現を好む同世代ギターロック・アーティストを意識したかのような「3 乗車権」の歌詞は特に秀逸で聴く年齢やその時の心境によって様々な解釈が可能であると思う。また「8 車輪の唄」では、まるで「名作小説」のように「登場人物の繊細な心情」を描ききっている。

藤原基央(vo)の才能をロックバンドのシンガーだけにとどめておくのは、非常に勿体無いと感じる。

    「要点」

  • ・藤原基央(vo)のソングライティングはさらなる進化・深化を見せており、まさに「神の域」。
  • ・「8 車輪の唄」では、まるで「名作小説」のように「登場人物の繊細な心情」を描ききっている。

「曲解説」

2 オンリー ロンリー グローリー

バンプらしい疾走感ある軽快なサウンドに乗せて熱量のある素晴らしいメッセージをリスナーに届けるギターロック。歌詞の内容は「特別ではない世の中の大多数の人間」に対して「自分らしく歩めば何かしらの光を掴むことができる」とエールを送るというイメージである。また歌詞の中では過去に「目を隠したり」「耳を塞いだり」したのも全て自分自身であると自責している。「人生を前向きに自分らしく生きる為のスタートライン」は、他責思考を捨て自責思考に切り替えた時なのかもしれない。
3 乗車権

これまでのバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)にはないダークさを前面に押し出した異色曲で「バンプファンではないロックファン」からの評価が高い。強く望むものがないにも関わらず「偽りの夢・願望」で夢を持つ者たちに紛れようとした主人公の虚無的な感情を歌っており、どこかシロップ16g(syrup16g) 風。
4 ギルド

「3 乗車権」同様に「人間の暗部」にスポットを当てた歌詞がインパクト大のエモーショナルチューン。人生や生活に疲れてしまった主人公による一人語り風のボーカルが凄まじく、正直サウンドはそこまで頭に入ってこない。ネガティヴィティを肯定して受け入れることで、精神が「スッ」と楽になる事もある。そんなイメージの歌詞となっている。
7 同じドアをくぐれたら

渋くコクのサウンドが藤原基央(vo)のエモーショナルなボーカルを支えるスローテンポのバラード。歌詞は大事なものが下に下がる「天秤」をテーマにして作成されたもの(wiki)で考えさせられる内容となっている。おそらくではあるが、失恋の時に感じる感情を歌っていると思われる。綺麗ごと抜きで「全ての物事が天秤にかけられ」その中で人は全てを選択しているのだ。
8 車輪の唄

メロウで軽快なサウンドが「楽しい夏休み」を連想するギターポップ。歌詞は「大事な人との別れ」をテーマにしており「繊細な心情の変化や細部まで描ききっている歌詞」はまるで「名作小説」のようである。この1曲だけで藤原基央(vo)というシンガーが破格の才能を持っている事がよく分かる。
9 スノースマイル

冬の寒さを100%ポジティヴにとらえた雪をテーマにしたラブソング。同世代のギターロック・アーティストが絶対に避けそうな色んな意味での「甘さ」を前面に押し出しており「笑顔」という非ロックワードも登場。バンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)とりわけ 藤原基央(vo)というアーティストは「ロックをやりたい」のではなく「人の心を動かしたい」という欲求が第一にくるアーティストなのであろう。そんな気がする。

「人間の暗部」や「ある種の残酷さ」をテーマにしている歌詞が印象的な曲(3 乗車権 、4 ギルド)とストーリー仕立てでリスナーに熱いエールを送るバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)らしいギターロックが同居している4thアルバム。 オリコン初登場1位をマークし「新世代のギターロック・アーティスト」の代表に上り詰めた記念すべき作品。前作「jupiter」でも才能を遺憾無く発揮していた藤

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メジャーレーベルから初めてリリースされたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の3rdアルバム。インディーズ時代に提示したバンプの世界観を「よりポップにそしてディープに進化させた」内容となっており、代表曲「2 天体観測」を筆頭に今作でも藤原基央(vo)特有のストーリー仕立ての歌詞の世界が珠玉の輝きを放っている。

自分自身の信念を「揺れる白い花」と形容し文学的に表現している「5 ハルジオン」古くからの親友に対して迷った時や悩んだ時こそ「あのメロディーを思い出そう」とエモーショナルに歌い上げる「7 メロディーフラッグ」などは「2 天体観測」に負けず劣らずのクオリティーで名曲である。

他のアーティスト・バンドが避けそうな「一歩間違えばクサくなる熱いメッセージ」をごく自然な佇まいで嫌味なく表現できる点がバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の最大の個性であると思う。

    「要点」

  • ・インディーズ時代に提示したバンプの世界観を「よりポップにそしてディープに進化させた」内容。
  • ・古くからの親友に対して迷った時や悩んだ時こそ「あのメロディーを思い出そう」とエモーショナルに歌い上げる「7 メロディーフラッグ」などは「2 天体観測」に負けず劣らずのクオリティー。

「曲解説」

1 Stage of the ground

ビビッドで直線的なアルペジオをループさせて、これまでのバンプにはない「ソリッドな質感」を感じるオープニングチューン。歌詞は「人間としての正しい姿」をテーマにしていると思われ「誰でも迷いもするし間違えもする」だが「それでも人は歩んでいくものだ!」と力強く宣言する。
3 Title of mine

内省的で叙情的なUKロック・アーティストであるコールドプレイ(Coldplay)を彷彿とさせる「繊細なアルペジオ」と「力強くシンプルなオクターブ奏法」が印象的なギターロック。ギターソロは「感情を解き放つよう」にエモーショナルである。同世代の日本のギターロック・アーティストの多くが「負の感情を美しく響かせる歌詞」や「意味性を拒絶するような歌詞」etcなどを好む中、変に斜に構えずこの曲でも自然体に「人に触れていたい」と力強く歌っている。
4 キャッチボール

「日常の出来事や感情を音楽化している」これぞバンプという曲。インディーズ時代の曲にもスラッガーの心情を歌った「ノーヒットノーラン」という曲が存在するので「バンプのメンバーは元野球部なのか?!」とググってみたら残念!元バスケ部だった。
5 ハルジオン

名曲「2 天体観測」にも負けないクオリティーを誇る疾走系ギターロックチューン(2:22〜)ギターソロはシューゲイザーの代表格であるライド(Ride)を彷彿とさせるノイジーなものとなっている。歌詞は非常に深く考えさせられる内容で「揺れる白い花=自身の信念」と表現しており「生きていく意味」や「自分の価値を忘れそうになった」時に自分を助けてくれるのは自分の中にある「揺れる白い花=信念」であると言うことだろう。
7 メロディーフラッグ

「独白」のような緊張感の中、大きく揺れるメロディーに乗せて「あのメロディーを思い出そう」と歌うエモーショナルなアコースティックバラード。歌詞は親友に送ったものであり(wiki)「生きれば生きるほど迷路化していく 人生」に悩んだり迷ったりした時こそ自分たちの中にある「大事な何か」を忘れてはいけないという事を歌っていると思われる。それにしても素晴らしい歌詞だ。

メジャーレーベルから初めてリリースされたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の3rdアルバム。インディーズ時代に提示したバンプの世界観を「よりポップにそしてディープに進化させた」内容となっており、代表曲「2 天体観測」を筆頭に今作でも藤原基央(vo)特有のストーリー仕立ての歌詞の世界が珠玉の輝きを放っている。 自分自身の信念を「揺れる白い花」と形容し文学的に表現している「5 ハル

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「1 天体観測」
新世代の文系ギターロックアーティストとして日本の音楽シーンに強烈なインパクトを与えたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の代表曲

過去にリリースされた曲と比べ圧倒的にサウンドの太さ・疾走感が増しており、またメロディーも流れるような質感で非常にキャッチーなものとなっている。この曲はこのサウンド・メロディーの充実だけでも十分にシングルカットされるべき曲なのだが、この曲を特別なものとしているのは、やはりバンプらしい「ストーリー性の高い歌詞」であると感じる。

作詞者の藤原基央は「日常の些細な感情・出来事をストーリー化する」「感動的な素晴らしいアニメや漫画を見ているかのような錯覚を味わえる」独自の歌詞でこれまでも才能を遺憾なく発揮してきた訳ではあるが、この曲の歌詞は「少年・少女時代のドキドキ感と切なさ」を 誰もが一度は経験した事がある「天体観測」と絡める事でこれまでのどの曲の歌詞よりもリスナーの心に深く突き刺さる。

「見えないものを見ようとして望遠鏡を覗き込んだ」少年・少女時代を経て僕らは成長し大人になったけれど未だに何も見えていない。「明日が僕らを呼んだって返事もろくにしなかった」というラインは「十代の後悔」を端的に言い表した名ラインであると感じる。

メジャーデビューを果たし「丸くなる」また「無個性」になるアーティストも多いが、バンプはメジャーデビューすることでより作品のクオリティーと強度を上げている。リスナーに迎合せず、より深くリスナーが共感できる世界観の提示はお見事というほかない。

    「要点」

  • ・「1 天体観測」・・・「明日が僕らを呼んだって返事もろくにしなかった」というラインは「十代の後悔」を端的に言い表した名ラインであると感じる。

「1 天体観測」 新世代の文系ギターロックアーティストとして日本の音楽シーンに強烈なインパクトを与えたバンプ・オブ・チキン(BUMP OF CHICKEN)の代表曲 過去にリリースされた曲と比べ圧倒的にサウンドの太さ・疾走感が増しており、またメロディーも流れるような質感で非常にキャッチーなものとなっている。この曲はこのサウンド・メロディーの充実だけでも十分にシングルカットされるべき曲なのだが、この

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