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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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「1 gravity」
ルナシー(LUNA SEA)らしい退廃的な質感を残しつつも、これまでにはない「色鮮やかさ」を感じさせる名曲で曲そのものから「雨の匂い」を感じる事ができる。

歌詞はINORAN(g)が中心となって書かれたもの(wiki)らしく「置き忘れたアスファルト」なるワードに破格のセンスを感じる。またRYUICHI(vo)のボーカルはアルバム「SHINE」に収録されていた数曲で「河村隆一以降の伸びやかな歌声」がミスマッチとなっていたが、 ポジティヴな意味で曲の世界観にマッチするように低音をうまく活かしたボーカルとなっている。

サウンド面ではツインギターはソロ活動前と比べるとエフェクティヴではないが色鮮やかで「アナログで生々しい音」にトライしたアルバム「SHINE」以降のギターサウンドとなっている。そしてベースラインである。この曲で聴く事ができるJ(b)のベースラインは硬質でソリッド。プレイ自体は「静かに佇む」ような渋めのベースラインとなっているのだが、非常に立体的でインパクトがある。

98年にリリースされたアルバム「SHINE」のジャケットにはトンネルの先に「光」が描かれていた。

この曲はマイナー調の曲だが「光に満ちている」かのような突き抜けた感があり、ベタな言い方だが過去のルナシー(LUNA SEA)サウンドの魅力を残しつつもモダンにアップデートされている。またこの曲のサウンドはアルバム「SHINE」での音楽的なチャレンジなくしては生まれないと断言できる。

賛否両論を呼んだアルバムの後に「音楽的充実」が用意されているからこそルナシー(LUNA SEA)というアーティストは面白い。

「2 inside you」
インダストリアルな質感のヴァースと「光の国」のような開放的なサビの対比が印象的な曲。歌詞に「神様の庭」なるV系ワードも登場する。この曲は作詞・作曲共に真矢(dr)が担当(wiki)しており「会えない夜は景色さえもにじむ」ラブソングとなっている。

「3 My Lover」
ギターリフがアルバム「MOTHER」に収録されている「7 IN FUTURE」に少し似ているが音が過去のサウンドより音が太く立体的になっている。

この曲でも「2 inside you」同様にサビで「光の国」のような開放的なパートが挿入され曲を色鮮やかなものにしている。この曲で聴く事ができる「DJスクラッチ」のようなSUGIZOのギタープレイは、トム・モレロ/レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)のプレイを参考にしているハズである。

RYUICHI(vo)のボーカルにはエフェクトがかかっており、強烈なサウンドの中でも全く埋もれていない。

    「要点」

  • ・「1 gravity」・・・歌詞はINORANが中心となって書かれたもの(wiki)らしく「置き忘れたアスファルト」なるワードに破格のセンスを感じる
  • ・「3 My Lover」・・・「2 inside you」同様にサビで「光の国」のような開放的なパートが挿入され曲を色鮮やかなものにしている。
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