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live at the indoor
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検索結果17件

タグ「テクノ」のレビュー

90年代における「ロック」×「テクノ」のクロスオーバーの文脈で抜群の完成度を誇る傑作3rdアルバム。 オルタナやグランジ系のアーティストの曲で聴けるようなノイジーなギターリフを思わせるフレーズなども登場、アシッドハウスやジャングルなどと共通するような開放的な雰囲気を持ちつつもロック的なダイナミズムを絶妙にサウンドに反映している。

「扇動者」のようなアグレッシヴなラップ「縮れている」ように歪む低音、アグレッシブに畳み掛けるアッパーなビートなどが本作の音楽的な特徴と言える。

また「7 Narayan」「10 Fuel My Fire」では流れるようなメロディーをもつボーカルラインをフィーチャーしており、「10 Fuel My Fire」に関してはニルヴァーナ(Nirvana)に対するザ・プロディジー(The Prodigy)からの回答のような曲であり「ロック」×「テクノ」の文脈では、色んな意味で「行き着くところまでいきついた作品」であるという印象である。

    「要点」

  • 抜群の完成度を誇る傑作3rdアルバム
  • グランジ系アーティスト彷彿のギターリフのようなサウンドも登場

「曲解説」

1 Smack My Bitch Up

リスナーを扇動するような「Change My Pitch Up!Smack My Bitch Up!」というボーカルラインがメロディックな呪文のように繰り返されるアンセム。ビートは直線的でパンチ力のものとなっており「光のウェイブ」のようにうねる電子音が「性急なギターリフ」のように畳み掛けてくる(3:02〜)「エモーショナルな祈り」のような女性ボーカルが登場し恍惚のような光に包まれる。「ロック的な縦ノリ」と「クラブミュージックの横揺れ」を完璧なバランスでミックスした名曲。
2 Breathe

アーバンなドライブ感を持つ高速アシッドハウス。この曲でも「リスナーを扇動する」ようなアグレッシヴなラップが炸裂(3:30〜)歪んだベースラインとパーカッションだけの静のパートが挿入される。全編を通してサイバーな質感を持つ電子音が空間を支配する。
3 Diesel Power

「砂嵐」のようなざらついた質感の歪んだヒップホップ。ベース音は「縮れている」ように地を這うような質感のものである。
5 Serial Thrilla

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)風のハードなギターリフをブレイクビーツと絡めたハードなファンクチューン。サビではタイトルである「Serial Thrilla」が連呼され(2:25〜)「縮れた」ような質感の電子ノイズが空気を切り刻む。終盤は全てのパートが歪みを増幅し、一層ハードなサウンドとなってリスナーの脳とフィジカルを刺激する。
6 Mindfields

ディープでどっしり重たいビートと「黄金の宮殿」のようなオリエンタルなメロディーラインが印象的なミドルテンポの曲。時折、挿入されるギターノイズは「眩しすぎる光」のような質感である。中盤以降は頭の中をカラフルに染め上げる電子音が存在感を増しファンキーな展開となる。
7 Narayan

これぞUKロックという流れるようなメロディーラインがメロウに響く曲。「透明なクリスタル」のようなシンセサウンド、「陽炎」のような熱気をもつ音響が印象的で「蒸せるような暑さ」と「氷のような冷たさ」が同居しているようなイメージである(4:40〜)クーラ・シェイカー(Kula Shaker)の曲に登場しそうな「インディオなお経」風のボーカルラインが濃厚な香りを発し、終盤はこれまで大人しくしていたビートが「サンバ」のようにダンサブルに響き渡る展開となり、最後は「メタリックな雨雲」のような不穏な音響に包まれる。
8 Firestarter

「モザイクがかかった煙」のような電子音がギターリフのように鳴らされるソリッドなアッパーチューン。「hey hey hey」という少し能天気なコーラスがシリアスな雰囲気の曲にポップな質感を与えており、リズムアプローチは「これぞ!ザ・プロディジー(The Prodigy)」という高速ブレイクビーツとなっている。中盤以降は「リスナーの脳をレンガでこする」ような質感の電子音が頻繁に登場する。
10 Fuel My Fire

「ニルヴァーナ(Nirvana)の曲を洗濯機にぶち込んだ」ような渦巻きグランジソング。「サイレン」のようなサウンドやドリーミーなオルガンサウンドなどは他の曲にはない質感であり、ボーカルの声も強烈に歪んでいるがボーカルラインはキャッチーで非常に耳に残り不思議な愉快さも感じるものとなっている。

90年代における「ロック」×「テクノ」のクロスオーバーの文脈で抜群の完成度を誇る傑作3rdアルバム。 オルタナやグランジ系のアーティストの曲で聴けるようなノイジーなギターリフを思わせるフレーズなども登場、アシッドハウスやジャングルなどと共通するような開放的な雰囲気を持ちつつもロック的なダイナミズムを絶妙にサウンドに反映している。 「扇動者」のようなアグレッシヴなラップ「縮れている」ように歪む低音、

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「パンク以上にパンクなテンション」でアグレッシヴに畳み掛けるザ・プロディジー(The Prodigy)のデビューアルバム。デビューアルバム時点からすでに完成されているハイクオリティーなアッパーチューンの数々は名作「The Fat of the Land(1997年) 」にも劣らないテンションとエッジを持っており、高速のブレイクビーツがデフォルト化されているジャングルなサウンドは理屈抜きでフィジカルを刺激する。

またメロディーやアクセントとしてではなく「扇動者」のようにアグレッシヴなサンプリングボイスが印象的で多くの曲で「アニメのキャラ風のコミカルなラップ」が登場して曲にBPM以上のスピード感を与えている。

ロックとテクノのクロスオーバーで語られる事の多いザ・プロディジー(The Prodigy)だが、本作を聴く限り彼らから感じるロック感はサウンド面ではなく徹底したアグレッシヴさを貫く姿勢からきていると思われる。

    「要点」

  • 「パンク以上にパンクなテンション」でアグレッシヴに畳み掛ける
  • 高速のブレイクビーツがデフォルト化されている

「曲解説」

1 Jericho

「ヤバいモノを大量生産している工場」のような不穏さを持つアッパーチューン。ブレイクビーツは「早足で駆け抜ける」ようなBPMとなっており「ガラスの破片」のような透明な電子音が目に刺さる。「アニメ風のコミカルでアグレッシヴなラップ」がポップソングとしての強度を高めている。
2 Music Reach(1/2/3/4)

「レイヴサウンドにモザイクをかけた」ようなアッパーチューン。「1 Jericho」同様に「アニメキャラ風のコミカルなサンプリングボイス」が印象的で「ボタンのかけ違いのように微妙にタイミングがずれた」カラフルな電子音や「縮れた髪の毛」を思わせる歪んだ質感のサウンドがミニマムに響き渡る。リズムはジャングルで時代を先取りしている。
3 Wind It Up

「小室哲哉」のように手数の多いシンセフレーズが印象的な曲で、ダンスミュージックのアグレッシヴさと80年代UKギターポップのような軽やかさを持つ(1:58〜)強烈に歪んだ低音が存在感を増しアグレッシヴに攻める展開になるが(2:38〜)そこに清涼感がある「そよ風」のようなシンセフレーズが表れる。
4 Your Love

「ネオンカラー」を連想する電子音が咲き乱れるダンスチューン(1:26〜)高速ジャングルビートのバックで「真っ白」な質感のストリングスが鳴り響く(1:46〜)メタリックな音の破片が無造作に鳴り響きハイテンションな展開に移行。局面ごとに多様なサンプリングボイスが使われており、まるで「貼り絵」のようである。
5 Hyperspeed

「真っ白なキャンパスに尖ったノイジーなアイデアを全てぶちまけた」ようなバンギャルドな曲。高速ブレイクビーツで疾走する曲ではあるが「精神と時の部屋」のような神聖な音響も感じ取ることができる。女性ボーカルによるラップはまるで「扇動者」のようにアグレッシヴである。
6 Charly

「アグレッシヴでハイテンションをヒップホップを1.5倍速にしてエレクトロなビートでズタズタにした」ような曲。「アナーキーなアニメキャラ風ラップ」や「子猫の鳴き声」のような可愛い音がBPM以上のスピード感を生み出す。
7 Out of Space

1曲の中に複数の曲が同居しているかのような展開を見せるアバンギャルドな曲(0:54〜)カエルが飛び跳ねるようなサウンドの登場と共に「古典的なポップス」のような哀愁感溢れるメロディーが流れるまさかの展開。そこに「ド派手なネオンカラー」を連想する電子音が絡まり、またしても「アナーキーなアニメキャラ風ラップ」が曲を引っ張る(2:26〜)氷の質感を持つ電子音がミニマムに鳴り響く展開はまるで「氷の迷宮」のようだ(3:08〜)またしても唐突に哀愁感漂うボーカルラインが登場して意表を突かれる。
10 Fire

ピアノの連打と優雅なストリングが印象的で「散らかった部屋」のような質感の曲。「ワイルドな雄叫び」のようなサンプリングボイスはとてもパンチ力があり「キャッチーな呪文」のようなラップはやはりアニメ風に響き渡る。
12 Death of the Prodigy Dancers(Live)

「ハードコアテイストのアシッドハウス」のような曲のLive音源。随所で鳴り響くホイッスル、「扇動者」のように煽るラップにはロック的な熱量があり「スライムが飛び跳ねた」ような弾力感のある低音が縦横無尽に暴れる。

「パンク以上にパンクなテンション」でアグレッシヴに畳み掛けるザ・プロディジー(The Prodigy)のデビューアルバム。デビューアルバム時点からすでに完成されているハイクオリティーなアッパーチューンの数々は名作「The Fat of the Land(1997年) 」にも劣らないテンションとエッジを持っており、高速のブレイクビーツがデフォルト化されているジャングルなサウンドは理屈抜きでフィジカル

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ほとんど全ての曲に感じる宇宙的な質感が特徴のケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)の4thアルバムCome With Us。前作「Surrender」に存在していたサイケデリックサウンドを更に強烈にしたようなイメージの作品であり「ネオンカラー」「ビッグバン」などを連想するサウンドがリスナーの脳にダイレクトに突き刺さり様々な情景を呼び起こす。

またビートは宇宙的なサイケデリックサウンドが強調されるようにディープでシンプルなものが多くなっている。突如「異空間に放り込まれる」ようなプログレ的展開も本作の特徴の一つであり新機軸といえる。

このプログレ的展開と「10 The Test」で聴けるポップな歌のメロディーが次回作以降にどのように反映されるのか?大変興味がある。

    「要点」

  • 宇宙的なサイケデリックサウンド
  • 「異空間に放り込まれる」ようなプログレ的展開

「曲解説」

1 Come With Us

「光がうねる」ような強烈な電子音や瞬間移動風のワープ音、緊迫感漂うアシッドなストリングス風のシンセサウンドが無条件に宇宙を連想するスペーシーなオープニングチューン(2:36〜)「全てが宇宙に吸い込まれる」ような音が頭の中で高速ループされ、その後は「ビッグバン」のようにパワフルなドラムが連打される。
2 It Began In Afrika

アフリカンなパーカッションをフィーチャーしたスペーシーなアッパーチューン。「揺らめく光」のようなシンセサウンドが「1 Come With Us」同様に宇宙を連想させ、不規則かつ自由自在に鳴り響くアフリカンなビートの粒が「原子の宴」のような祝祭性を演出する。終盤はサンプリングされたファンキーな女性ボーカルだけが宇宙的な無の空間の中で響き渡る。
3 Galaxy Bounce

アシッドハウス的なスライムビートが大暴れする「ジェル」のような質感の曲(2:02〜)「どこでもドアを使い深夜のクラブから灼熱の砂漠に移動した」ような展開がプログレ的で恍惚すら感じる眩しすぎる光に包まれる。終盤はサンプリングされた女性ボーカルの歌声をDJスクラッチで切り刻むようなサウンドが展開される。
4 Star Guitar

「ネオンカラー」を連想するビートの粒が印象的で宇宙的な無重力感を感じるサウンド(3:00〜)「60年代の良質なポップスを宇宙的にエディットした」ようなプログレ的な展開を見せ、以降はその雰囲気を「極彩色なビーム」のようなエレクトロサウンドが彩り、いつの間にか元の宇宙的なサウンドに戻る。 終盤はネオンカラーのサウンドがシャワーのように降り注ぐエレクトロな展開で、最後は「小さな星が消滅した」ような音で幕を閉じる。
5 Hoops

「ガラス越しに映るエジプトの砂漠」のような雰囲気を持つ曲。序盤は「酩酊」のような気怠いサイケサウンドが展開されるが(1:35〜)BPM速めのスペーシーなアシッドハウスサウンドに切り替わり、アシッドハウスを象徴する「動物の鳴き声にエフェクトをかけたような歪みサウンド」も登場する。終盤はオリエンタルな質感のサウンドが絡まり「蜃気楼」のように揺らめく。
6 My Elastic Eye

「強烈に歪んだ異空間にいる」ような錯覚を覚える曲で、「氷柱」を連想する透明感のあるビートや「RPGゲームの魔法」のような音が踊る。
9 Pioneer Skies

極彩色なビートや音響が脳内を駆け巡るサイケソング。シンプルな四つ打ちと共に「2 It Began In Afrika」でも聴けたアフリカンなパーカッションサウンドが鳴り響く(1:55〜)「時空が歪んだ」ようなサウンドがリスナーの脳みそをグチャグチャにする。終盤は宇宙的な静けさとディープさを感じるサウンドが展開される。
10 The Test

「クーラ・シェイカー(Kula Shaker)の曲をアシッドハウスにアレンジした」ようなイメージの曲で「ガラス」のような質感のファンクギターと立体的なベースラインが非常に耳に残る(3:54〜)中間部で連呼されるコーラスは「レディオヘッド(radiohead)」と聴こえなくもない。本作のほとんどの曲に存在する宇宙的な雰囲気を持ちつつも「つい口ずさみたくなるメロディー」をもつこのラストソングは異彩を放っている。

ほとんど全ての曲に感じる宇宙的な質感が特徴のケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)の4thアルバムCome With Us。前作「Surrender」に存在していたサイケデリックサウンドを更に強烈にしたようなイメージの作品であり「ネオンカラー」「ビッグバン」などを連想するサウンドがリスナーの脳にダイレクトに突き刺さり様々な情景を呼び起こす。 またビートは宇宙的なサイケデ

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ゲストボーカリストにノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis)と ボビー・ギレスピー / プライマル・スクリーム(Primal Scream)を招いてレコーディングされた3rdアルバム。

本作では「クラフトワーク(Kraftwerk)のようなクラシカルなテクノ」「ミニマムミュージックのようなトランス状態を体感できるハードコアテクノ」「アシッドハウスにモザイクをかけて再構築したサウンド」など幅広いサウンドが展開されているが、多くの曲で「眩しすぎる光」や「酩酊のような揺れ」を感じる事ができサイケデリックに対する傾倒を感じる。

1st 2ndアルバムで聴けたロック的で直線的なブレイクビーツは今作ではあまり登場しないが、今作のバグったサイケな音響サウンド1st 2nd以上の激しさでリスナーの脳を刺激する。

    「要点」

  • 「眩しすぎる光」や「酩酊のような揺れ」を感じるサイケデリックサウンド
  • ピコピコテクノ〜ハードコアテクノまで多様なサウンドを展開

「曲解説」

1 Music:Response

1st2ndアルバムには収録されていないタイプのピコピコ系スペーシーテクノ。 「Music:Response」というタイトルを呟く無機質ボイスはクラフトワーク(Kraftwerk)風。 煌びやかな電子音が浮かんでは消え「カラフルな蛍光灯が張り巡らされた空間」を連想する。
2 Under the Influence

空間系電子音が高速でループされるBPM速めのハードコアテクノ。ミニマムミュージックのように同じフレーズをリフレインすることでリスナーをトランス状態にするという類の曲となっている。リスナーを突き放すようなエッジを感じる曲ではあるが、随所に挿入される女性のサンプリング・ボイスが不思議なポップネスを演出している。
3 Out of Control

サイケな光に包まれるスペーシーな名曲。ゲストボーカルであるボビー・ギレスピー / プライマル・スクリーム(Primal Scream)が、神作「Screamadelica/プライマル・スクリーム(Primal Scream)1991年」彷彿の気怠いボーカルを披露(4:26〜)恍惚すら感じる「白昼夢」のような眩しすぎる光に包まれ、まるで体が宙に浮くような錯覚を感じる。それ以降に展開される「時空が歪んだような電子音」や「スライムのような弾力性があるビート」との絡み合いはプログレ的ですらある(6:16〜)インドの宮殿のような雰囲気を醸し出すギターフレーズが登場してアクセントになっている。
4 Orange Wedge

「歪んだ空間」に放り込まれたようなイメージのサイケソング。全ての音が酩酊時のように揺れており、やはりここでも真っ白な光が目の前に浮かんでくる。
5 Let Forever Be

前作「5 Setting Sun」同様にノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis)をゲストボーカリスに迎え「蜃気楼」のような揺らめきを感じるサイケな名曲。 立体的なブレイクビーツは「レッド・ツェッペリン(LED ZEPPELIN)的なドラムリフ」のようである。BPMはゆったりとしているが「頭の中を通り過ぎる光」のような直線的な音響はリスナーにマッハの速度を感じさせる。
7 Asleep from Day

囁くような儚い女性ボーカルの歌声をフィーチャーした曲で「オルゴール」のようなキラキラした音やミニマムなアルペジオなど他の曲ではあまり聴けないタイプの音も登場する。足元が微妙に浮いているような浮遊感は新機軸と言ってもよく最後はキラキラしたオルゴール風サウンドが物悲しく孤独に鳴り響く。
8 Got Glint?

アシッドハウスに強烈なモザイクをかけて再構築したような曲。リズムはディープで淡々とした四つ打ちとなっている(1:25〜 , 2:33〜 , 4:32〜)モノトーンな空間を「太古の風」のような質感の美しい旋律がすり抜ける。この美しい旋律は本曲のサビと言っていい位にインパクトがある(2:50〜)「終焉」のようなラッパが「懐かしい思い出」のようなメロディーを奏で(3:08〜)歪んだサンプリングボイスは「溢れ出す液体」のようにドロっとした質感である。
9 Hey Boy Hey Girl

「Hey Boy , Hey Girl , sister DJ , here we go!」というフレーズがキャッチーなダンスチューン。 「陽炎」のような揺らめきと「二日酔いの朝に見る太陽」のようなチカチカした眩しさを感じる雰囲気があり(2:48〜)「渋みのあるサックスの音の断片をループさせた」ような強烈なサウンドが登場、非常に耳に残る。
11 Dream On

「センチメンタルな夏の思い出」のようなドリーミーなシューゲイザーソング。アコースティクギターと儚いボーカルラインをフィーチャーしたサウンドは「早朝の海辺」のような質感であり、デリケートで揺らめくようなサウンドレイヤーはリスナーに様々なエモい風景を連想させる。

ゲストボーカリストにノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis)と ボビー・ギレスピー / プライマル・スクリーム(Primal Scream)を招いてレコーディングされた3rdアルバム。 本作では「クラフトワーク(Kraftwerk)のようなクラシカルなテクノ」「ミニマムミュージックのようなトランス状態を体感できるハードコアテクノ」「アシッドハウスにモザイクをかけて再構築したサウンド」など幅広いサ

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前作以上に「ロック的な直線さと過激さ」が全面に出ている2ndアルバム。「5 Setting Sun」ではノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis)をゲストボーカリスに迎えオアシス(Oasis)自身が3rdアルバムで表現したかったのでは?と思われる「壊れた質感の極彩色サイケサウンド」が炸裂。

本作は「ロック」と「テクノ」がガッチリと手を組み合い条約が成立したような記念碑的なアルバム。「ロック的な直線的ビートを持つ90年代テクノサウンド」といえば本作と「The Fat of the Land / ザ・プロディジー(The Prodigy)」が代表作に挙げられる。この2枚のアルバムは共に97年にリリースされ「普段あまり電子音楽を聴かないロックファン」からも支持を集めビッグセールスを記録した。3rd以降もケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)はこの「ロック路線」を突き進むのだろうか?気になるところである。

    「要点」

  • ロック的な直線的ビートを持つ90年代テクノサウンド
  • 「5 Setting Sun」はノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis)をゲストボーカリスに迎えている

「曲解説」

1 Block Rockin’ Beats

「同じところをクルクルと回る」ような分厚くミニマムなベースラインとロック的なタイトなビートが印象的なヒットチューン (1:22〜)「火炎放射」のように焼き尽くす直線的で歪んだシンセサウンド(1:42〜)侵入者を感知して鳴らされるセンサーを歪ませたような音(3:00〜)「激しい豪雨」のように連打されるビートなどがUSミクスチャー勢にも通じるロック的なストリート感を演出している(2:42〜)連打されるタイトなビートと共に鳴らされる電子音は「迫り来る影」のようにダークである。曲中を通してメロディックなパートは存在しないがキャッチーで一度聴くと耳に残るパンチ力がある。
2 Dig Your Own Hole

「黒い蛇」のようにうねるディープなベースラインが印象的なアッパーチューン。冒頭は「コンクリの上にある水面に反射する光」のような眩しい電子で幕をあけるが、すぐにストリート感のあるBPM早めのアッパーな展開に移行。この曲でも直線的なブレイクビーツは健在でリスナーの脳にダイレクトに突き刺さる(2:15〜)「スローな竜巻」のような風を切るサウンドが少しシューゼイザー風(2:30〜)「ラップの断片」のようなボイスがファンキーなテイストを加え、間奏部では「UFOが着陸した」ような少し不気味な音が鳴り響く。この間奏部の存在があるので終盤はビートがこれまで以上に直線的にリスナーの脳裏に突き刺さる。
4 piku

「浅い夢の中にいる」ような幻想感を持つビート・オリエンテッドチューン。「ラップの断片」や「アンビエントな美音響」などをサンプリングし音遊びしている趣の曲である。
5 Setting Sun

「どこまでも追いかけてくる追跡ビーム」のようなアシッドなシンセサウンドが鳴り響くファンキーなサイケデリックソング。「カラフルな蝶々の大群」を思わせる「アヤヤ〜、アヤヤ〜」は名コーラスでリスナーの頭の中を極彩色に染め上げる。反面、本曲のビートは「ロック以上にロック的」でゲストボーカルで歌っているノエルギャラガーの「尻を蹴り上げる」ようなパンチ力があり、オアシス(OASIS)が97年発表したBe Here Nowで表現したかったと思われるハードでサイケなサウンドをテクノ化したようなイメージである。
6 It Doesn’t Matter

「大量のエラーを吐き出すバグったコンピューター」のような曲。無機質な人造人間風ボイスで無限ループされる「Doesn’t Matter」というフレーズや 「壊れそうな旧式エアコン」のような空気感がアングラな雰囲気を醸し出している(5:15〜)「ロボット風ボイスを千切りにした」ようなサウンドと「バグり果てた」ようなカラフルなシンセサウンドが展開される。
8 Get Up On It Like This

ゴージャスなホーンセクションとソニックなDJスクラッチの対比が印象的な曲(1:50〜)ビートが強度を増し複数のリズムアプローチが順番に展開され、終盤は「赤ちゃんの泣き声」のように聴こえる「キャー、キャー」というアグレッシブなサウンドがリフレインされる。
9 Lost In the K Hole

「真夏の夜に見た夢」のようなドリーミーなサウンドレイヤーが幻想的な曲。ビートは「電子チップ」のようにミニマムでカチッとした音色、ベースラインはリフといっていいものになっておりドリーミーな雰囲気の曲に熱量を与えている。最後は「全てが時の砂に消える」ような儚なさを感じる音響で締めくくられる。
11 The Private Psychedelic Reel

「夜の砂漠」のようなオリエンタルな雰囲気を持つハードチューン。甲高い電子ノイズが「鳥類の泣き声」のようにリスナーの鼓膜に絡みつき「ジェット機」のような音や「蛇使いが吹く笛」ような音などが空間を自由に踊る。中盤以降はミニマムミュージックのように「メタリックなドアノブを回すような音」がループされ陶酔感を感じるサウンドが展開され、ビートはハードロック的とも言っていい位にワイルドでパワフルである。最後はカラフルな音が「洪水」のように次々に溢れ出し最高潮のところで曲が終わる。

前作以上に「ロック的な直線さと過激さ」が全面に出ている2ndアルバム。「5 Setting Sun」ではノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis)をゲストボーカリスに迎えオアシス(Oasis)自身が3rdアルバムで表現したかったのでは?と思われる「壊れた質感の極彩色サイケサウンド」が炸裂。 本作は「ロック」と「テクノ」がガッチリと手を組み合い条約が成立したような記念碑的なアルバム。「ロック的な直線

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