検索画面を消す
検索画面を消す
live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

投稿詳細ページ

シンプルなリズムアプローチはほとんどなく変拍子やトライバルなリズムがデフォルトになっており、90年代ヘヴィ系バンドの中でも有数にクセの強いバンドだと思われる。また電子音楽やマニアックなリズム音楽にも精通しているであろう実験的な音と展開、ヘヴィなギターリフなども聴かせてくれるが他のヘヴィ系バンドと比べると非常にアニアックな印象を持つ。

プログレと一言で言うのは簡単なのだが良くも悪くもとらえどころがなく、「ダイナミックなサウンドになったと思えばすぐにしれっと淡々とした展開に戻る」etc形容や気分の設定が困難な微妙な音色が多く非常にレビュアー泣かせとも言える。正直に言うと一聴しただけではよく分からないというのが本音である。ただし、本作は全米初登場2位を記録したヒットアルバムである。わかる人にはわかるとタイプの音楽なのだろう。

    「要点」

  • 複雑なリズムアプローチ
  • マニアックなヘヴィロック

「曲解説」

2 Eulogy

「グラスを指で叩いた」ような「コツ、コツ」というミニマムテクノ風な音から始まる。そこに「モザイクの掛かったカラスの鳴き声」のような効果音やトライバルな打楽器の音が入るという他のヘヴィー系バンドでは中々、見られることができない展開。「歪んだギターサウンドを生かしたヘヴィなパート」と「様々な効果音やミニマムなアルペジオをフィーチャーした静のパート」を繰り返す曲。
3 H.

ディープに歪んだ残響のようなイントロを経て、微妙に掠れたクリーンなアルペジオが流れる。そしてその上を「メロディーのある祈り」のようなボーカルラインが乗る。本曲もリズム面はトライバルな打楽器風である(2:44〜)ディストーションギターが鳴り響き一瞬ハードなサウンドになるのだが、すぐに元のトライバルなリズムアプローチが淡々と進行するパートに戻る(4:47〜)メイナード・ジェームス・キーナン(vo)のシャウトをきっかけにハードな音が一斉に流れ込み、ギターソロはこれまで抑制していた感情を爆発させるかのうようなノイズギターが炸裂する。
5 Forty Six & 2

ミステリアスでクリーンなアルペジオとオリエンタルな雰囲気のギターフレーズが絡み進行される。やはりボーカルラインはどこか「祈り」のように聴こえる(1:55〜)ヘヴィなリフとシャウトが炸裂。その後は「ヘヴィなパート」と「オリエンタルなパート」がパズルのように組み合わされた展開となる。
9 Die Eier von satan

サイバーな質感の音の断片で構成されるイントロが実験的で「原始の宴を近未来風にアレンジ」したような曲。

このレビュー記事をSNSでシェア